NHK連続テレビ小説 スカーレット 神山清子

 

 

2019年10月からの朝ドラ『スカーレット』 主役女性の半生のモデルとなったのは

私が大好きでコレクションしている、信楽焼 陶芸家 神山清子さんです。

 

カウンター席にご来店頂いたお客様には器には料理を盛って、酒器にはお酒を入れて、花入れには花を生けてと、

神山清子さんの世界観を実際に手に触れながらお愉しみ戴く事が出来ます。

 

 

 

神山さんの作品と一緒に入っていた栞の文には我々の想像を遥かに越えた苦労と努力の姿が綴られています。

 

陶芸界同様、料理界においても上辺のテクニックや最新調理機器を用いた『形』重視の料理がもてはやされていますが、

果たして100年後にも語り継がれるような料理人は今の時代にいるのでしょうか?

 

このドラマを機に日本人が、本物の芸術について考えるきっかけになればと切に願います。

 

 

沈潜


6月から厨房に薪火力による竃を設置しました。(上記写真左側。右側は炭火窯)

理由は簡単。薪火による調理が最も煮炊きものの味をより美味しくするからです。
薪→炭→ガス→IH の順でどんどん味が悪くなり、更にはステンレス素材の調理器具が、
素材の風味を奪い取ってしまうという事も昨年秋に三重 月山の藤原さんに教えて頂き、
調理器具全般を鉄製、竹製、木製、ホーロー製、ガラス製といったものに全面切り替えを行なっております。
包丁がその最たるものです。

素材の味や風味を如何に活かしきるかが私が目指す料理の真髄でありますので、
調理技術の向上はもとより、調理器具や熱源を素材に併せて選ぶ事も重要であります。

 ひたすら素材と向き合い沈潜する中で、今までの世にはない美食の境地を
創り出す料理が生まれるものであると信じています。


山を下る。

 

カウンター席の料金をお一人様 15,000円(お飲み物代金、サービス料10%、消費税別) 

と改定し、内容や時間のボリュームを省いたよりシンプルな料理構成と致しました。※以前はドリンクペアリングセットで¥30,000円でした。


カウンター席を新たに設けてリニューアルオープンした2015年から現在まで。

常に高いレベルの彼方を探求して参りましたが、

周りも視ずにあまりにも鋭く高い山まで登り詰めていた為、一旦劔のような山を降り

皆様から愛される地方の穏やかな里山を目指してまたゆっくりと登って行こうと思います。

もちろんこれからも高いレベルを目指してやって行きますが、今までのように莫大なエネルギーと

費用を使って食材や調味料など全て最高級のものを揃えることは辞め、今後は地元で採れる中で

無理なく持続可能な美味しさを追求していきたいと思います。

 その分コースの価格も下がり、時間も短くなりましたが満足度は以前にも増したものに仕上がると感じています。

 

以前はカウンター席の予約が入れば一週間前から気を張り詰め、コース内容が大方決まれば料理一品づつに合わせた器、御膳、箸、箸置きを決めたら次はペアリングのお酒とお茶、温度や酒器や茶器と…前日当日はとにかくあらゆる業務に追われ、翌日は何も手につかない程疲れ果ててしまっていましたが、現在では楽をするという意味合いではなく、7.8割の力でこちらも余裕がある状態でも充分にお客様に満足して頂けるレベルまでやってきました。

 

今回の価格改定を行うきっかけは、映画の上映時間や高級料理店のコース時間が

どんどん長くなっていて、しんどいという意見を多く聞くようになったことです。

 

どんなに素晴らしい映画や料理でも、お客様にとってはひとつの娯楽に過ぎず、

こちらの想いを全て受け止めろと言わんばかりに長時間押し付けているだけではいけませんので、

現在はお客様がしっかりと集中して愉しんで頂ける時間内に季節感やこちらの想いを 

乗せれるようなコース内容に出来るよう、編集真っ最中であります。



 

GREEN BOOK

 

照井利幸さんのブログで紹介されていて

ずっと観たかった映画を先日シネマ尾道で観て来ました。

 

2時間強でしたが、始めから終わりまで

あっという間。余韻も清清しく素晴らしかったです。

 

この映画のような受け手に何かを考えさせる

深いメッセージのある料理が作れるように。

 

 

 

創業十周年

 

2018年11月 お陰をもちまして福山市三之丸町で会社を創業してから十年を迎えることが出来ました。

 

このお店も開店から5年半が過ぎ、すこし落ち着きかけた矢先。今夏の西日本豪雨災害が起こりました。

 

一週間以上の断水や、予約のキャンセル続出、それに伴う影響での売上げ低下など。

 

この一年は本当に様々な事を根底から考えさせられる一年でした。

 

その中でもお店が上を向いて成長出来たのは、ランニングコストや無駄な経費を極限まで省き、

十年の歳月を懸けて作り上げたこのお店の業態だからこそだと思います。

 

これからもぶれることなく、一日一組のお客様に真心込めた料理やサービスをただひたすら愚直に行い続け、

地元の皆様に誇りに想って頂ける店作りを念頭に置いて精進致しますので今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

以下、今年に行いました店舗改装部分です。

 

 

カウンター内の壁を『瀬戸漆喰』といわれる岡山の石灰や広島の牡蠣殻、竹チップで作られた

自然に優しい漆喰を私が自ら掌で塗り上げました。

 

入り口の扉をカウンター材同様の樹齢500年越えの御神木で仕上げました。

周りの漆喰はカウンター内同様、瀬戸漆喰をまた私が掌で塗り上げました。

 

カウンター席の椅子を岐阜高山の熟練職人さんが釘を一切使用せず作り上げたものに。

デザイナー岩倉榮利氏の『真に日本が生み出したオリジナルデザイン』のコンセプトになによりも共鳴しました。

 

二階席テーブルを奈良吉野杉の樹齢約120年の一枚板テーブルに総入替えしました。

材木屋や資材屋から原料を仕入れて、木材加工から施工まで全て私が手作りで仕上げました。

椅子も座り心地を重視した無垢材のものに総入替えしました。

畳も備後畳表に総張替えしました。

 

金重陶陽

 

私が最も尊敬している人物であり、陶芸家の金重陶陽さん。

同年の唐津の中里無庵さんや、一回り年上の大藝術家 北大路魯山人氏。

その他、錚々たる陶芸家が本流の桃山陶を超えようと、切磋琢磨して日本の芸術を盛り上げた昭和の時代。

  

その中でも陶陽さんの作品には品格、土味、凄味、美しさ。

そのどれを取っても、日本の陶芸史上最高峰であると私は感じています。

    

五十代中頃から晩年までの陶印を『ト』とし、

田井山の田圃の下にある観音土と呼ばれるねっとりとした土味豊かな土を用いた作品の評価が高いですが、個人的には陶印『土’』とした三十代中頃から五十代中頃までの室町期に迫る山土を多用した野趣溢れる作品が好きです。

当時は極貧かつ内向に沈潜しながら生み出された作品ばかりですから、自ずと備前焼のアイデンティティーがこの時代の作品にはあるように感じます。 

今の自分と世代も重なりますから余計にこの時代の作品から沢山の力を貰っています。


そんな陶陽さんの作品に実際に手で触れて頂いて

その素晴らしさを知って頂きたいので、これからも

手に届く範囲の作品収集は続けていきたいと思います。

 

備前 緋襷 酒壷  土’印

 

 

備前長皿 六客揃 長ト印

 

 

窯変徳利 土´印

 

 

緋襷向付 ト印 晩年作品

 

 

窯変深向付 短ト印 最晩年作品

 

 

毎晩、陶陽さんとの会話が何よりの愉しみ。

 

 

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farm to table


 カウンター席のコース料理の野菜を、当店の予約当日のお客様の為だけにその日収穫して戴いた新鮮な無農薬野菜を三原市本郷まで仕入れる、【無農薬野菜の当日便】を9月から初めました。


この取組みはずっと絵空事で考えてはいたものの、中々実現まで漕ぎ着けるとなると時間が掛かりました。


農家さんには朝一から野菜をウチだけの為に採ってもらい、三原市本郷駅まで無梱包、荷台にドサッと持って来てもらい、私が本郷駅まで向かって全ての野菜を大切に包み、すぐ帰りの電車に乗るという中々スリリングな仕入れです(汗)


今まではある程度コースの内容が決まったらその内容に併せた野菜を仕入れていましたが、この取組みを始めたらそうはいきません。


7割方は内容がわかりますが、残りの3割は全くの未知な野菜が来るので、店に帰って営業までの約6時間で何と何を併せてどれをどう料理するかは経験や勘、閃きなど、今までは出来なかった料理も次々と生まれ、新鮮な驚きを感じています。


そして何より海と里の旬の出会いものが紛れもなく器の上で表現出来る幸せを感じています。


一年を通しての海産物はもちろん、夏場のじゅんさい、鮎に続き、鮮度や味、香りに妥協出来ない野菜の当日便が実現出来たのも、久井のスーパーファーム梶谷農園で働いた後に独立された、長森さん&ヤッサンの有機農園『Myrtle Rain Pickles』さん有っての事です。


愛情込めて育てられた生命力漲る季節の野菜を堪能して戴けたら幸いです。




北大路魯山人

 

北大路魯山人氏が日本の藝術全般に遺した多大なる影響。

その凄味の一端がこの器たちからも伝わってきます。
数百年の歴史を閉じた京都の老舗料亭から譲り受けたものや縁あって頂いたものなど。
常に座右に置いて日々、美意識を高めていきたいと思います。
私が料理の世界に入って最も影響を受けた人物であり、
それがなければこんな偏屈なお店になってなかったと断言します。(笑)
美意識に関しては彼を超える人物は今後もなかなか出てこないでしょう。
 

織部 菊花彫文平向付 黒田陶苑識箱

 

 

備前土 割山椒向付

 

 

灰釉 一尺長方皿

 

 

TEA FACTORY GEN 〜 ティーファクトリーゲン / 玄

世羅で在来種の日本茶を無農薬栽培されている
『TEA FACTORY 玄』さんの茶畑とご自宅に行ってきました。

手摘み”煎茶”のネイティヴな旨味。
お茶の花を乾燥させた”花茶”のトロピカルなふくよかさ。
屋形船や砂浜に茶葉を敷き、そこに吹く潮風で乾燥させた”浜茶”の穏やかな余韻。
”釜炒り茶”の上品な香り。
”ほうじ茶”のインパクト十分な風味。
”玉露”の本来の甘みと熟成への可能性。
そして日本食にも違和感なく愉しめる”紅茶”。

このようなバラエティに富んだ品揃えと、
お茶作りに対する考え方や方向性が何より心に刺さりました。

以上の点から、少しでも多くの方に本来のお茶の味や多様性を味わって頂きたいので、以前までは予約でのみ提供していた『ティーペアリング』をカウンター席のコースにインクルードして玄さんの7種類のお茶を料理に併せて茶器や温度を変えて全てのお客様に愉しんで戴けばと思います。
29歳の青年が本来の日本茶の姿を伝える為に活動していることに、美しい日本の未来を観たような気がします。
彼と共通した思いは『日本が持つ独自の文化や美意識は最高にカッコいい』という感覚。
先人たちが作り、伝え、守ってきた伝統や文化に誇りを持ち、この国の美しさや素晴らしさを仕事を通じて表現出来る尊さを彼らから改めて感じさせて頂いた気がします。

中村和樹展 明日香画廊


三代で追い求める『中村の緋』

観音土を使用した本物の『備前焼』

陶陽さん、道明さんから中村家が

受け継いだ備前焼の心と技術。

全ての集約が和樹さんの作品となり

作品を通して備前焼の魅力を改めて

世界に発信することになるでしょう。


当店でもこの夏から使用する鮎皿を

オーダーして使用しておりますが、

和樹さんの作品は本当に純朴で

嘘が無く、料理に寄り添う優しい

器です。今後は毎年のように備前 

伊部を訪れて器をオーダーさせて

頂く事になる生涯のお付き合いと

なれるよう、しっかりとお店を

存続させなければなりません(大汗)

カウンター席をリニューアルしました。

 

 この度、岡山県新見市にある日尾山上神代八幡神社に聳え立ち、

町の指定重要文化財でもあった樹齢500年の町内一の大木であった杉の木をご縁あって使わせて頂き、

1階カウンター席をリニューアル致しました。

大木の生命力や迫力のある持ち味を存分に活かした仕上がりになりました。

(写真では迫力が全く伝わりません涙...)

 

 

 今回の大工工事一式は、地元 久保中学校の先輩で大工の寄國さんにお願いしました。

僕と同級生の妹さんに会社のロゴを8年前にデザインして頂いた事も何かの縁だと感じています。

 

近場の材料でいい木が入ったらカウンターをやり変えようと話をすること約一年...

想像を遥かに超える崇高な木を使わせて頂けるのも抜群のタイミングと巡り合わせによるものです。

 

 無垢の吉野檜の一枚板の美しさや気品はありませんが、野性味溢れ野山を想わす

自然な風合いが当店にピッタリで物凄く気に入ってます。

 

ものづくり

 

2017年

 

今年はものづくりの方々に直接会いに行く機会を増やそうと年明けから精力的に活動しています。

 

新年一発目は備前焼 中村眞、中村和樹親子の工房のある伊部へ。

百をゆうに超える備前の作家さんの中で眼に留まったのが和樹さんの素朴な作品でした。

 

お昼前に伺って最初の小一時間で夏の鮎の塩焼きを盛り付ける器のオーダーを和樹さんにお願いし、

そこから日も暮れる七時前まで延々中村親子と僕の三人で盃を酌み交わせました笑。

 

なにをつくるにしてもその人が何を考え、どういった思いでものづくりをされているかという部分はかなり重要です。

そこが自分のものづくりに対しての考えと同じような気持ちの方で無いと、とても長いお付き合いは出来ません。

 

彼らに出会えて良かった!と心から思える位、ものづくりの人間とはこうあるべきだと

お二人からつくづく考えさせられる貴重な時間でした。

これから中村家とは毎年盃を酌み交わすことになりそうな予感がします、、、

 

 

一月末に伺ったのが、沼隈でウバメガシや梅の木を刳り貫いて

スプーンやフォークを一本一本手作りで作られている山脇さんの工房。

 

昨年末フルオーダーしている会席料理の〆の鯛茶漬けで使用するレンゲと、

初夏のじゅんさいをすくうスプーンをオーダーしてきました。

レンゲは三原の漆芸家 田代さんに合鹿椀や会席膳と合うような漆塗りに仕上げて頂きます。

 

原料となるウバメガシと梅の良質な材が一度に手に入るという理由で、毎年和歌山の山に入って

自ら選定し、三年以上乾燥させ、一本づつ手間隙かけて作られる一点物の作品も非常に求めやすい価格で

販売されています。現在は定年されて悠々自適の作品作りに励んでおられますが、それまではお勤めされながら

二束の草鞋でやってこられた分、世間の金銭感覚や一般の方の気持ちをより理解されておられるからこそ、

販売価格にも真面目で実直なものづくりの人間のあるべき姿があらわれています。

山脇さんもこれからどんどん作品をオーダーさせてもらう予定で、すごく素敵な出会いでした。

 

 

そして二月の上旬にいつもお世話になっている三原市本郷の有機農家さんの所へ伺い、

近所の居酒屋さんで普段話せない様々なお話をさせて頂きました。

このお二人が存在しないと当店では無くなる程のインパクトを持った、量最重要人物二人です。

その数日前に当店に食事に来て頂けたので実際に自分たちが育てた野菜がどういった形で

提供されているかも五感で味わって貰えたので、これからより一層、

農家さん料理人が同じイメージや気持ちで一皿を作り上げることが出来ると感じています。

 

飲食店とは映画にも似た総合芸術であり、登場人物である魚、野菜、肉、陶磁器、漆器、調度品全般の

力の積み重ねでしか、お客様が感動して戴ける時間を作ることは出来ないと信じています。

 

 

お客様にとって、三時間ほどの人生の中のほんの僅かな時間ではありますが、

その僅かな時間をより鮮やかな想い出に出来るよう、これからも冒険は続きます。

 

 

 

 

 

         

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2017

あけましておめでとうございます。

昨年12月から1月中旬頃までバタバタした状態ですが、大晦日、元旦、本日とお休みを頂きまして
昨年を振り返り、今年の行う事などを考えております。

2008年11月に開業して早8年が経過し、ようやく自分のやりたいことや進む方向と
お客様が喜んで頂けるものが同じ方向に向かい、この3月で丸4年を迎えるこのお店も順調に成長させて頂いております。

『地元のお客様に喜んで頂き、誇りに思って戴けるようなお店』を念頭に、これからも常に謙虚に精進して参りたいと思います。

 

昨年末、三原市在住の漆芸作家 田代昭夫さんに一階カウンター席でお出しする〆の『鯛茶漬け』で使用する、

合鹿椀、会席膳、レンゲ、箸置きなどをフルオーダーさせて頂き、数年がかりで4セット作成して頂きます。

※写真はイメージです。

 

日本の伝統工芸の文化を次世代に継承する事は当店の使命として、今後も積極的に行っていかなければと考えております。

来週には備前焼の作家さんに直接お会いして器のオーダーも予定しております。

    


この春からは昨年から行っている完全天日塩の製造を本格化すべく、完全天日塩製造工場を建設し、

当店で使用する全ての塩を自家製造する予定です。 そこから波及して漬物、味噌、醤油なども数年がかりで計画しております。

 

 


『真味只是淡』

 

当店の屋号も書いて頂いた、大本山 西國寺 麻生裕雄副住職に一階カウンター席に飾る書をこの度書いて頂きました。

 

《菜根譚》の一節、

醲肥辛甘非真味  真味只是淡 神奇卓異非至人  至人只是常 より。

 

訳:濃い酒、脂っこい肉、辛いもの、甘いもの、このような濃い味はほんものの味ではない。ほんものの味はただ淡白なものである。

神のように奇異で才能あふれた人が至人ではない。至人というのはごく普通の人に見えるものである。至人=道をきわめた人

 

開店日にもお越し頂き、公私にわたり大変お世話になっている裕雄さんに文字もおまかせしました。

当店の目指すもの。私の目指す人間。そのどちらも含んだ素晴らしいエールを頂き、本年も頑張ります!

 

 

Experience japan.

この度、多くの方々の力をお借りして外国からのお客様の受け入れを開始することが出来ました。

※現段階で英語、スペイン語に対応致します。

 

五年先、十年先に当たり前のように海外からお客様が訪れるようなお店にしたいと考えております。

 

海外は勿論、他県から訪れるお客様をもてなすには地元への深い見識と愛情が必要です。

今回の取り組みを開始した理由として、地元の文化や歴史を今一度自らが学び、世界からのお客様の生の声を受け入れることによって、店としてもう一歩前に進めると思った点が一番の理由かも知れません。

 

今世界中は近代化によってより近いものとなり、世代間や男女、人種のボーダーも良い意味で無くなりつつあります。

尾道の町は昔から他の地域からの方を受け入れる中で、異なる文化も取り入れながら自らの文化を発展してきました。

 

当店も世界各国の郷土料理の技術や文化を受け入れながら自らの日本料理も進化出来るよう、

何事にもボーダー無く、謙虚に取り組みたいと思います。



     

一期一会


今回は珍しく人物について記してみます。今まで自分の人生の中で、そしてこの店の在り方をも決定付けるほどの最も大きな出会いが今から三年前の2013年にありました。僕が中高生の一番多感な時期に熱狂的に好きだったロックバンド『BLANKEY JET CITY』のベーシスト照井利幸さんとの出会いです。照井さんがツアーで尾道を訪れたことがきっかけでこの町を気に入って下さり、この町に住んで音楽の創作活動を行っていたのが2013年初夏頃からの約一年半。一枚の素敵なアルバムを作り上げ、この町を去って行かれました。短い期間でしたが僕にとっては頭を殴られる位のインパクトのある大変貴重なものでした。当時の自分は飲食店も3店舗経営し、これから益々多店舗化しよう!という時期に『本物の中の本物』に出会い、親しくさせて戴く中で純粋な音楽への愛や全てを賭けて創作活動に取り組む姿を見て自分の中にある血がゆっくりと本物を目指す道へ向かって行き、経営していた他の二軒の店も閉めて、より自然な美しさや旨さをシンプルに表現することを模索し、今の自分に繋がります。

そんな尊敬する照井さんの快諾を得て、備後茶量ウェブサイトの背景やTOP画像に、照井さんが尾道に住んでいた時に撮影した美しい尾道の写真を使わせて戴いております。※他の写真は『PHOTO』ページをご覧ください。

照井さんは今、東京目黒で一から服をデザインし、作り上げる『THERE』というブランド、ショップを立ち上げて服や音楽など精力的な創作活動を行なわれています。いつかまた尾道にふらっと立ち寄られた時に、尾道の懐かしい思い出や情景が浮ぶような料理を作れるように。『おかえり』という気持ちを伝えれる料理が作れるように。精一杯、今を生きなければなりません。




 

 

 

世羅の夏鹿

 
この夏から当店で提供を始めました世羅の夏鹿。

今回戴いた鹿は、初陣としては申し分ない50kgの脂がしっかり乗った雄鹿。
非常に柔らかな食感が特徴的で、あっさりとした中にも
野山の風味豊かな味わいが口全体に広がります。

夏にピッタリの肉料理で、コース料理にさらなる厚みを加えてくれます。

鹿脂から取った油でじっくりと弱火で焼き、
鹿の骨や血液で取ったスープに世羅の野菜と醤油を合わせた
ソースでお召し上がり戴く『夏鹿の冷たいステーキ』
 
素材全体を使って料理を仕上げる事は、当店のどの料理にも共通します。


備後表


当店カウンター席用にオーダーしていた
備後が誇る日本一の畳表である備後表と高麗縁で仕立てた畳が完成しました。

お客様との三時間弱の僅かな時間ですが、料理を通して日本の素晴らしい文化を
五感で感じて戴きたい想いから、カウンター席では備後表の心地よい風合いをお愉しみ戴けます。


こちらの備後表は、ご高齢である浦崎の吉田さんが栽培し続けている瀬戸波という昔からの品種のい草を
沼隈で、いや日本で唯一となった手織り中継ぎ表の職人である来山さんが
丹精込めて織り上げた大変貴重であり、正真正銘、幻の『備後中継ぎ表』です。
※上記写真(手織り中継ぎ表の唯一の職人 来山純平さんと備後表)

織田信長が安土城天守に「畳は備後表に高麗縁」として用い、
豊臣秀吉を祀る豊国神社に備後表が使用された記録も残るほど
古から大切にされてきた文化を我々地の人間が守り、伝えていく使命があります。


早速、カウンター席 足元に設置しました。
い草の香りと心地よい肌触りがなんとも言えません。

高麗縁が非常にクールな印象を与えます。





手作りの完全天日塩


この春に採取した海水を火を一切使わず、ゆっくりと約三か月間 
山波の屋上で太陽と風の力を借りて作り上げた完全天日塩の初陣が完成しました。

手前塩ですが、こんなにも美味しい塩に出会えたのは塩二郎以来です。

非常に印象深かったのは、子どもに塩を食べさせると美味しい美味しいと言って食べ続けた事です(笑)

この塩が味にもう一押ししてくれると信じています。



夏の目玉食材


夏の定番といえば、『天然鮎』です。
世羅町 芦田川上流でご予約当日のお昼前に獲れた天然鮎を、
活かした状態で店まで運び、炭火焼にする
『踊り鮎の塩焼き』は是非召し上がって戴きたい一品です。
(6月〜9月 会席、極み会席コースのみ)

ご予約当日に私が世羅まで車を走らせ、芦田川上流を知り尽くした
世羅で断トツ腕一番の漁師さんから直接活かし鮎を頂きます。
(因みに先日は二時間で202匹の釣果です(笑))

一年を通して食材の中で最もデリケートで最も手間や気を使う大変な食材ですが、
その全ての苦労を吹き飛ばすほどのその鮎の旨さを
伝えたい一心で原価や労力度外視する4カ月でもあります(汗)。

当店の鮎の塩焼きは東京のガストロノミーでお馴染みの15.6cmの活き鮎を3.40分焼くものとは全く違うものです。





続いて夏といえば『天然うなぎ』。

こちらは福山市の芦田川下流で獲れたものを活かした状態で漁師さんから戴きます。
こちらも希少価値が極めて高い天然素材です。
(6月〜9月 会席、極み会席コースのみ)

夏鱧、鉄砲鱚、虎魚、飯借など夏の海の幸と併せて愉しむ
今だけの夏の料理を是非ともお愉しみ下さい。


近代、現代の酒器


料理を引き立てるお酒を愉しむのに重要なのが、酒器です。
当店のコレクションの中から一部をご紹介します。



岩田久利作 硝子盃いろいろ


人間国宝 中里無庵作 /  斑唐津 ぐい呑
(高台脇に掻き銘『タ』のある無庵本人作。)



西岡小十作 繪唐津 徳利とぐい呑三種
大好きな作家さんですが、なかなか気安く手が出せません(涙)



中川自然坊作 粉引唐津 ぐい呑
今回、奇跡的に自然坊さんの未使用新品のぐい呑が入手出来ました。
ゆっくりと時間を掛けて育てていきたいと思います。



『うちに伊勢崎の緋襷があれば…』
 金重陶陽も羨んだ、伊勢崎満作 備前緋襷徳利


伊勢崎満作 窯変徳利 / 江戸末期 繪唐津 盃


金重晃介作 窯変鶴首徳利 / 水津和之作 ぐい呑


神山清子作 信楽自然釉 徳利 / 田中佐次郎作 斑唐津 ぐい呑


この様な趣のある酒器には、生酛の竹鶴が本当に良く合います。


基本的にお酒は嗜好品で好みがありますので、好きなお酒を好きな酒器で愉しんで貰いたいと考えております。

お酒はよく分からないから任せる。と言って戴けたら料理一品ごとに徳利やぐい呑、お酒、温度を変えて楽しめる【日本酒ペアリング お一人様 ¥3000円 カウンター限定】がおすすめです。

上記にありますような近代の作品から、桃山時代や江戸時代の骨董品でお酒を楽しめる大変お得なペアリングです。




Instagram


Instagram を始めました。

こちらでは毎月増え続ける(汗)調度品の数々や食材などをタイムリーに更新し、
食べることや美術品が好きな方、外国人観光客の方々に当店を見つけてもらえれば幸いです。

カウンター席では地元の常連さんは勿論。
尾道や鞆の浦、竹原などを訪れる観光客の方々にも是非ともご来店戴きたいと考えております。

じゅんさい


ご予約の前日に摘んでもらう新鮮な三原のじゅんさいをカウンターではお愉しみ頂けます。

じゅんさいをいただいている池は二軒あり、
池と池は10km以上離れてはいますが、どちらもお隣の三原市にあり
非常に水が綺麗な点が特徴でもあります。

初夏を彩る貴重な食材です。




完全天日塩


満月 大潮の夜、向島 立花にて海水を300ℓ採取しました。

昨年伺った塩二郎さんに塩作りについて
様々な事を教えて頂きました。

沖縄など海が透き通った所の海水で塩を作るより、
瀬戸内の様々な栄養分を含んだ海水で塩を作るほうが格段に旨く仕上がる事や、

その海水を火を一切使わず、じっくりと時間をかける事により、
より一層、旨味の乗った塩に仕上がる事など…

それを踏まえ、満月 大潮の一番エネルギーに満ちた尾道の海水を、

太陽と風の力を頂き、三か月以上かけてゆっくりと塩を作っていきます。


海と月 風と太陽


見えない自然の力を頂き、より深い味わいの料理を目指して 地の塩作りがスタートしました。





井上萬二 前大峰



お二方ともに人間国宝である井上萬二さんの白磁線 小鉢と、前大峰さんの寶相華唐草模様膳です。

圧倒的な迫力で語りかけてくる凄みのある作品に出会える事も、この仕事の醍醐味であります。

自然を敬い、シンプルな美しい姿は私の目指す料理でもあります。


現代芸術と有機農家


先日、隣町 三原市で活動されている陶芸家さん、漆芸家さん、そして
いつもお世話になっている有機農家さんの所へ同業の友人と行って来ました。

古式の穴窯を築き、三度、四度焼きを行い
呼び釉など一切せず、自然釉がどっぷり掛かった古伊賀の美しさを追い求める陶芸家 片山雅昭さん。

1350度を超える炎で焼き締められた土鍋、焙烙鍋、粉引ぐい呑を戴きました。


お二人とも漆芸作家の田代さんご夫婦。

自ら竹を細工、編むことから始めて仕上げる籃胎漆器やお椀、日常食器を拝見させて頂き、
オーダーさせて戴く予定のお椀などについても具体的な話しが出来ました。


いつも力強い野菜を届けてくれる
坂本農場、GENTENファーム、マートルレインピクルス、瀬戸ふるさと農園の
4軒からなる有機農家のグループである【ゆうきの環 かざぐるま】の皆様の所へも伺う事が出来ました。


こちらはカウンターのお客様の為だけに、マートルレインピクルスさんが予約前日午後に収穫して戴いた無農薬野菜をクール便で送って頂く『マートルスペシャル』です。

年に1.2度は最低でも畑に伺って実際に顔を合わせてお話しすることがとても大切な事だと思います。


当店一階カウンター席で使用する調度品のほとんどが骨董品ですが、

今を生きる現代作家さんが継承されている日本の技術や文化を
我々飲食店が応援していく事も使命であると強く思います。

信楽焼 神山清子


信楽焼 神山清子さんの平向附、六角向附、自然釉徳利です。

信楽のやわらかさ、素朴さ、女性作家さんにしか出せない魅力が詰まった作品たちです。

春の山菜料理を盛りたくなります。


近代硝子酒器


津軽びいどろ 大川薫さんの徳利と盃、岩田久利さんの盃、壹谷旭さんの盃です。

コース中盤から終盤にかけては、
土ものの徳利とぐい呑で常温〜熱燗の地酒に限りますが、

序盤は色鮮やかなガラスの酒器で呑む冷酒が最高です。


春の訪れ


ウチの竹林です。

定年退職した父が管理してくれているおかげで
毎年2月下旬から少しずつですが、採れ始めます。



この冬は暖冬の影響や、昨年の降水量などから
かなり豊作の年になるらしいです。

昨晩から早速、お店でもお出ししております。
たけのこの風味もそうですが、木の芽の香りに包まれると
いよいよ春が来たと心躍ります。


京都など、平地で夏場の雑草刈りや赤土を入れたりして
育てられたたけのこは、アクもほとんど無く、色も白く美しいですが、
ウチのたけのこは夜明け前に土に顔を出す前のものを食べても少しアクがあります。

素材でいうと、京都のものに太刀打ち出来ませんが、
掘り立てを直ぐに調理すれば、風味も味わいも格別です。


しばらく早起きの日が続きます(汗)


骨董収集の毎日


年末年始にかけて手に入れた骨董の器たちの中でも、
特にお気に入りのものを一部ご紹介します。


江戸後期 絵志野向附    
志野焼の古い向附をずっと探していた所、
私が美術品全般で大変お世話になっている方にお譲り頂きました。
この冬一番のお気に入りです。


明治 九世坂高麗左衛門 木の葉形向附
萩焼の古いものを探しても茶器や花器が多く、
なかなか気に入った揃いの器が無い中でようやく見つけた器です。
幕末、明治、大正と激動の時代を生きた九世の
深い人間性が伝わる作品です。
湯治をするとその美しさに更に磨きがかかります。

昭和 輪島塗 山田平安堂 塗匠 呉藤友乗作 金箔乱挽煮物椀
会席料理のメインである椀物を美しく引き立てる逸品。
五寸と、幅広で深みも充分なので非常に使い勝手も良く気に入ってます。

江戸後期 黄瀬戸向附
黄瀬戸のなんとも言えない色合いが経年によって深みも増した逸品。
会席料理の終盤を彩ります。

昭和 輪島塗本堅地扇面蒔絵煮物椀 塗師 石昌斎 蒔絵師 正峰
美しい扇の蒔絵が全面に彩られた逸品。
しっかりとした仕事が成された塗りの椀は、
本物にしか無い佇まいがあります。


昭和 絵唐津 湯呑 中里重利
凛とした佇まいが素敵な湯呑みです。
高台に顔を出した良質な唐津の土を見ると思わずうっとりします。


田野屋 塩二郎

今日は車を走らせること四時間。

高知県安芸郡田野町で完全天日塩を作られている
塩職人、田野屋塩二郎さんの所へ行ってきました。

塩二郎さんの一般小売用の塩を当店では使用していますが、
生産量の約8割がオーダーメイドということで
今回いろいろと塩についてお話をさせて頂きました。

塩の大きさは0.1㎜から30㎝まで。
甘さや苦さなど味も細かに調整もされ、
塩の中にトマトやニンニクなどの味や色を入れることも出来て、
全国各地の海水でオーダーの塩も作られて…と、兎に角、想像以上の物凄い方でした。

看板料理である鯛の浜焼きと穴子の塩たたき用の
専用塩について、色々とお話しさせていただく中で更に美味しくなるヒントがありました。




鯛の浜焼き



当店を代表する料理であります

『鯛の濱焼』

その歴史は平安時代まで遡ります。
塩田で出来たばかりの熱々の塩の中に
鯛を入れて蒸し焼きにしたのが始まりと言われています。

塩田で働く浜子さんが被っている
伝八笠に鯛を包み、朝廷や幕府に
献上されていました。

大変貴重な贈答品として現在でも
瀬戸内沿岸各地で製造されています。

ここ尾道では、鯛に塩をまぶし、
専用の窯の中で炭火焼にする製法が伝わっています。

当店で鯛の浜焼きを提供している理由は、
たまたま頂いた焼きたての浜焼きの
あまりの旨さに感動し、
今までの贈答品としてでは無く、
会席料理の中で鉢肴(焼物)として
焼きたてを提供したいという思いから
前身の店から五年以上焼き続けています。

焼きたては…まぶした塩がなじみ、
専用窯で炭火の蒸し焼きにすることで、
さらに鱗に護られた身は
しっとりとして芳醇。
鯛を食べ飽きた地元の方でも
その旨さに驚くほどの味わいです。

元々贈答品であるせいか、地元の方でも
この鯛の浜焼きを食べた事のある方は
ほとんどおられません。
食べた事のある僅かな方でも、
焼きたてを食べた事のある方は皆無です。

本来の浜焼きは召し上がるまでに
早くても丸1日、輸送で経過する為
一時間半近く、時間を掛けてゆっくりと
焼き上げますが、当店の焼き方は
全く異なる独自のものです。
全体に火が通った瞬間の熱々を
お召し上がり頂くので焼き時間はおよそ30分弱です。

両者とも鯛の浜焼きですが、塩の当て方や当てる時間、
焼く距離、炭火の火力、焼き方、様々な微妙な
調理法の違いによって、味わいは全くの別物となります。

浜焼きを焼かれている窯元の方がある時
全ての魚で浜焼きを試してみたところ、
鯛以外の魚の浜焼きは全て美味しくなかったそうです。

鯛は正に古代から魚の王様です。
それを科学や理屈で説明すること自体、野暮であると私は思います。

そんな鯛と、海そのものである調味料の
塩だけで作られるこの料理の崇高さこそが最大の魅力と言えるでしょう。

浜焼きを食べ終えた後のアラと
利尻昆布だけで作るお出汁で仕立てる
鯛の濱茶漬けもまた格別な味わいです。


伝統の継承とは、その伝統の持つ本質の継承こそが最も重要であると思います。


讃岐漆芸 刳り貫き盆




一階カウンター席では、料理、器がより映えるように、
料理ごとにお盆を変えて提供させて頂いております。

そのお盆のほとんどが香川県の讃岐漆芸の品です。


一本の木を手作業で刳り貫いて作られた品々。

この美しさも是非、料理や器と一緒に楽しんでいただけたら幸いです。




合鴨農法米 こしひかり



今日は米の仕入れに三原市久井町にやって来ました。

当店で使用する米が10月から、
三原市久井町産の合鴨農法無農薬米コシヒカリになりました。


初夏にはこちらの農家さん達が管理し、
合鴨農法米の田んぼに使う水を供給している
農業用水池に生えたじゅんさいを頂きます。


じゅんさいから繋がった縁。


こういったことは素材に徹底的にこだわっていると良くある事です。












いちじくの木


今日は無花果の木を一日中燃やしています。

燃やした後の灰を陶芸の釉薬に使用します。

私の生まれ育った尾道市山波町は無花果の産地です。



竹林を揺らす気持ちのいい秋風

畑には秋桜 栗の木 色あせた緑 

秋晴れの空と穏やかな尾道水道


この美しい風景を料理や器 店全体で表現したいと、

自然に囲まれてまた力が湧いてきます。





Pablo Picasso


福山市の美術館でピカソ展が開催されています。


休みの日に美術館に行く事も多いですが、
今回のピカソ展は前々から楽しみにしていたので
すごく有意義な休日となりました。


幼いころは絵を描いたり、工作して何かを作ることが好きでした。

今もその延長線上で、
好奇心旺盛でクリエイティブな
こころだけは死ぬまで大切にしたいと思っています。





松茸


秋の味覚の王様、松茸です。

松茸ももちろん、地物です。
今回は福山市の加茂の奥で採れたものを
福山市の八百屋さんで購入しました。

この時期のメインである、
『秋鱧と松茸のお椀』
に欠かせない食材です。




岩田藤七



近代ガラス芸術の創始者である、

岩田藤七さんの花瓶、器です。


まだまだ私の知らない日本の芸術は山のようにあります。


こういったものもお客様に伝えていければと思います。













作陶

2013年からお店でお出しする器を自ら作陶しています。

約150点ほど作ってみて改めて古の陶工の素晴らしさを痛感し、
しばらく陶芸から離れていましたが、
掘り出した粘土や手作りの灰釉薬の水簸も出来てきたので
少し暑さも弱まるお盆明けからまた再開しようと思います。

料理同様、私の目指す陶芸は地元の材料を使い、
電動ろくろや電気窯はもちろん、
電気や近代科学を一切使わずして作り上げることです。

地元の山から掘り出した粘土で作った器に、地元千光寺公園の桜の木や
いちぢくの木などで作った灰釉薬を掛け、
手作りの窯で焼成する純備後産の焼きものです。


この冬までに窯焚きが出来るよう、ご予約の無い日は窯作り・作陶に没頭します。



秦森康屯

お隣 三原市出身の画家 
秦森康屯さんの作品 『アネモネ』

『風の花』という花の意味や、
『儚い』という花言葉であることが気に入って店内に飾っています。











器 美術品について

一階カウンター席でお出しする器は江戸時代のものが中心で、
最近のものでも昭和の始め頃のものです。

その当時の人びとの暮らしは正に自然と共にありました。
自然と同化した職人が残した器の中には
崇高で、魂をえぐられる程の美しきを纏ったものがあります。

器についても備前焼や萩焼、讃岐漆器など
近場のものを中心に揃えていますが、
唐津や美濃、瀬戸、伊賀、信楽など、全国の器を
会席料理の中で織り交ぜながらお楽しみ頂けたらと思い、
日々器収集に没頭しています。


絵画や美術品についても同じように、備後に所縁のある方々の作品が並んでいます。
※上記写真の絵は昭和21年に尾道観光協会が設立記念として小林和作さんに依頼した作品です。

地元檜の一枚板のカウンター、地元楢の手作りの椅子、備後表の畳、

徐々にですが店内設備も備後の職人が作る備後のものへ替えていきたいと思います。







料理について

備後茶量の料理とは、 
地の料理人が、地の食材で、地の客人 旅客をもてなすことを
使命・料理哲学としています。 

京都や東京といった日本の中心で全国の極上食材を使い、
日の丸を背負って世界中のお客様をもてなすお店は
正に日本料理の真髄です。 

全国津々浦々。 
地方地方でその土地の味を、
その土地で生まれ育った料理人がその土地の食材を使って
日本料理を伝えていくこともまた、
同じように大切であると思います。 


日本料理における科学発展も著しい昨今ですが、
備後茶量の料理は正に間逆を目指し、歩んでおります。 

最新鋭の調理機器で日本料理の進化に努める料理人の方々は
本当に素晴らしいと心から尊敬しています。 

それを踏まえた上で、
備後茶量では木や竹、土鍋といった自然素材の調理器具や、
薪や炭の火力を使い、なるべく昔の調理場の施設化を進めています。 

料理や器、日本文化を突き詰めていくとそこは【自然】です。 

自然に如何に近づけるか。 
 
そう考え、調理場施設はもとより、 
料理人である私自身が自然により近づけるようにと努めて参ります。 







リニューアルオープン致しました。

2013年3月に備後茶寮としてオープンしましたが、

この度、2015年7月に一階カウンター席を新たに設け
『備後茶量』と屋号も変えてリニューアルオープンしました。
こちらのウェブサイトも私自身が作成、デザイン、編集等全て行っております。
その為、見苦し点が多々あると思いますが、どうかご容赦ください。
BLOGでは、当店のお客様並びにこちらをご覧の方々に
当店の事をお伝え出来ればと思います。
                         備後茶量  亭主 髙田 昌典