OPEN!!


開業10年と40歳を迎え節目となる2023年 年始に掲げたテーマは『OPEN』

30代は兎に角、内省と地力を付ける鎖国の10年間でお店も毎年少しずつ内装や設備投資、とびきりの器たちをコレクションしてきました。

コロナも開けて今後私たちが本丸として取り組むのは海外からのお客様を迎えるインバウンド事業です。
ヴィーガンやハラール対応は勿論、現在家族一丸となって英会話習得に励んでおります(汗)
自動翻訳やchatGPTなどテクノロジーの発達には期待していますが、やはり生身の人間同士 心を通わせる料理と会話を含めたサービスには敵いません。

二代目の心変わりや急激な社会情勢の変化が無ければ10年後〜15年後に私はこの店を去ります。

その際には私が二次交通となる空港や駅からお店までの送迎や観光案内、店内サービス、宿泊施設へ予約送迎のオールインワンの観光サービスを担います。

2030年代には半数以上が海外からのお客様となるでしょう。その為にも今からの10年は大忙しです…

二代目の玉子焼き

 

二代目の玉子焼き ¥200
6月より店頭にて無人販売開始しました。
今回販売に至るまでには少しストーリーがあります。
元々、お店で出る魚の骨や内臓、野菜くず、食べ残しといった通常生ゴミとして廃棄されるものを大きな圧力鍋に入れ、
炭火や薪火の残り火で加熱。地元の平飼い養鶏農家さんに
飼料としてお渡しし、その飼料を食べた鶏が産んだ有精卵を
毎週頂いておりましたが養鶏家さんとのお話の中で卵出荷の際
目視では解らないレベルのひび割れがある卵(加熱調理すると問題無いが一般販売不可)が相当数あって困っているとの事からならば全て買取り、店内で提供している二代目の玉子焼きを店頭でも販売する事で我々飲食店のみならず、顕在化していない
生産者さんの食品ロスを無くす取り組みになるのではと二代目に相談した所、快諾頂きこの度の販売という流れとなりました。
別写真は鯛の浜焼きで出る飼料前の段階で、一尾3分以上
骨抜きや竹ササラを使ってエラ根や細かな血合いを取り除く
作業が浜焼き20尾焼く日には1時間以上掛かる一番大変な作業です(涙)が、取り除く事で浜焼きの骨で出汁を取った吸い物の味が全く変わります。そんな店で作る飼料や米ぬか、おからなどを食べて育った平飼い鶏(星野ブラック、アローカナ、
もみじ)の有精卵を小学五年から修行している二代目
(中学一年) が特大の銅製玉子焼き鍋を使って一巻き
約30分もの時間を掛け、真心込めて焼き上げております。
二代目の玉子焼きをお買い上げ頂く事で養鶏家さんや二代目の収入増(1P¥100の収入)、フードロス削減、二代目の修行・働き甲斐体感、地元で営まれる食の循環に参加等、様々な社会貢献頂けますので二代目の玉子焼きを末永くご愛顧ください。
📢当店のクリエイティ部アイラさんからもこの度の活動に
たまごアイドル『タマちゃん』をデザイン協賛頂きました🥚
原材料
國近さんの平飼い有精卵
鹿児島産古式圧搾無農薬栽培菜種油/コヤマダ
小豆島産木桶仕込み薄口生醤油/正金醤油
天空の塩パピタ
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弁当作りと精進料理


二代目も今年の4月から中学生となり、お弁当生活が始まった事で私も毎朝5時起きの弁当&朝食作り生活が始まり三か月が経ちました。


容量や制限時間が決められ、旬の地小魚・地野菜を主とした飽きのこない健康的な献立が求められる毎朝の時間の中、非言語である料理に愛情や祈り、様々な想いを込めて作ります。


弁当=苦痛、面倒くさい、時短、早期給食化などネガティブなイメージが多いですが中高生の多感な時期には周囲環境からの非言語的な愛情と健康的な食生活から育まれる康らかな心根が情緒的な人間形成に非常に大切であるからこそ、この二度と戻って来ない貴重な時間を噛み締めながら一日一日を過ごしています。


話は変わって、近日中にインバウンドに向けたハラールコースやプラントベースのヴィーガンコースをローンチする予定ですが、ただ単に野菜だけのコースでは無く、その中に込めるものは日本仏教の中で受け継がれてきた哲学と精神性を纏った精進料理です。


そこでは、料理を始めて今日まで強みとして絶対的な存在であった鯛の浜焼きや尾道の魚料理は全く使うことは出来ませんので一旦これまで背負ってきた経験を降ろし一から学ぶ中で先に述べた弁当作りが大変な学びや修行となっています。


根菜の葉や野菜の皮だからといって安易に捨てたり蔑むのでは無く、どんな素材にも同じく感謝の意を込めて全て使い切る。この精神性は現在まで私が大切にしている心構えでもありますので、今一度備後地域の海藻や野菜類、郷土料理を学んだ上で瀬戸内ならではの精進料理を通常のコースと比較しても遜色無いクオリティとして愉しんで頂けるよう毎朝の弁当作りの中で学ばせて戴いておりますが、今までの経験の中で最も難易度の高い作品である事は間違いありませんが、同時に自身の皮がふた皮くらいビリビリと剥けていくのも体感しています。

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塩から作る 尾道 鯛の浜焼き / 全国発送承ります。

 
私共は尾道で300年継承される鯛の浜焼きを尾道独自の炭火竈焼製法で継承する唯一の竈元です。
 
鯛・塩・炭・人 全て尾道産。

満月大潮の海水を毎月1000ℓ汲み上げる所から自社製塩所にて天日塩を作り、毎朝 朝締め(刺身用)の尾道産天然真鯛のみを自らの眼で直接撰び、その日のうちに鯛を尾道里山の間伐材で造られた炭火で焼き上げるまで。
全ては贈られる方のお心や祈りがお届けするお客様に届きますよう、祈りを込めて作っております。
 
 
 電話でのお問合せは ☎ 0120966324
 
 
一般的に鯛の浜焼きは料理実務に乏しい魚屋さんがガスの火力を用いて、締めて数日経過した鯛を蒸し上げる製造方法ですが、当竈は毎日炭火や薪火を扱いあらゆる食材を調理する料理専門店が鯛の浜焼き専用の炭火焼き竈の中で炭から1メートル離れた距離で焼き上げます。
 
同じ『寿司』でもスーパー、回転寿司、高級鮨屋さんと違いがあるように、『鯛の浜焼き』と言っても当竈のものは他の産地とは全く別物であるとお考えください。
 
味わい以前に、大切なご家族やご友人の幸せを願い贈るものに、『祈り』が込められているものを贈りたい。
 

 

鯛の浜焼き 尾道 今治 福山 岡山 笠岡 香川 鳴門 明石 高松 食べ方 作り方 レシピ
 

四十にして惑わず


今年は開店10年、創業15年、自身も40歳にあたります。


まだ終わりの見えないコロナ禍の三年間。人の心理や感情が様々に揺れ動く中、今まで以上にあらゆる問いを自らが投げかけられた日々でした。


『外食産業が示す未来はどういった姿か?』


『長期的・真の意味で、人の役に立つ・世の中を良くするレストランや食とはどういった姿か?』


『あなたの仕事は社会にとって必要か?』 


『あなたは仕事を通して何をしたいのか?』


『あなたにとって仕事とは何か?』


フワフワした漠然とした問いでなく、このような本質的な問いの答えや自己を持っていないとコロナのようなことが起きるたびに売上も心身も右往左往する羽目になってしまうと痛感しました。


この問いに自分なりの考えを絞り出した『答え=仕事』を通して社会に貢献できるよう、これからも実直に取り組んで参ります。


2013年の開店当初、10年間は土の中に潜って自力を蓄え根を張る時間にし、40代から全国区でも勝負出来るようになろうと決め早10年。もはや10年では全く足りません(涙)


そして今年から中学生になる二代目(倅)も物心ついた頃から現在まで店を継ぐと言っていますので、このままいくと十数年でバトンを渡す事になります。


お店が二代、三代と続いていくようならその素地となる根を張る時間こそが私の代の役割なのだと最近では強く感じ、50年・100年風雪に耐えるべく家業の下支えとなる活動を今では行っています。


コロナ禍で様々な時代の賢者の書物を読み、書物を通じて彼らと友人となりました。そんな中でも私が最も励まされたのはやはり原点である仏教でした。


尾道は仏教の町でもあり、二代目の名前もブッダのスッタニパータの中の一節『犀(サイ)の角のようにただ独り歩め。』から名付けたこともあり、何か深い意味を感じています。


『心通わせ祈りを結ぶ食』


これが私たちの描く食の姿であり、その核となる料理 鯛の浜焼きを尾道で焼かれ始めて五百年にあたる二百年先までバトンを繋ぐ事


『 HAMAYAKI 2222 』


を目標に掲げ活動していきます。



今だけ金だけ自分だけ。


現代の価値基準では理解されるかわかりませんが

自分だけの命では到底成し得ない世界を目指せば現世で起こる様々な災いすらとても小さく感じてしまいます。










天空の塩パピタ 通販始めました。

 

今年の1月に完成した製塩所『天空の塩パピタ』での製塩が順調で、一般販売も出来るくらいの製塩量の見通しが立ったので、7月よりの店内や店頭無人販売、当ウェブサイトからのオンライン注文も開始しました。

 

お客様にとって便利なECサイトでの販売も考えましたが、敢えて不便なこちら都合の自社サイトでの販売一本にこだわりました。一番の理由はいわゆる『カゴ落ち』と言われる購入手続きが面倒で購入までに至らない事が多いと考えたからです。販売量を増やしたいのであればカゴ落ちの少ない便利なECサイトを開設しますが、まさに手塩にかけて作り上げた大切な塩は本当に欲しいと思って頂ける方にしか販売したくないのです。

 

そういった理由で鯛の浜焼きの販売も自社サイト一択に昨年より変更しました。

鯛の浜焼きも飲食店営業を行いながらの製造となると一日に10尾前後しか焼き上げる事は出来ませんし、そもそも納得のいく質の高い天然鯛も週平均しても60尾前後と数に限りが御座います。

より少ない量をより手間暇掛けてより質の高い状態で継続的にお客様に提供していく事が、結果的に伝統を永く受け継ぐことになると確信しています。

 

これは飲食店営業にも言える事です。予約もなく今から二人いける?と気軽に行けるお店の方が断然便利です。ただ、そういったお店はごまんとあり『飲食店=便利で安くて美味い』を求める消費者を増やす事が結果として人間を堕落させてしまうと思うのです。

 

お客様にとっても大切な時間とお金を使ってご来店頂けると同時に、私たちの時間も同様です。

であれば、折角の外食は少し奮発してでも想い出に残る特別なお店に行きたいと思って頂ける方に全身全霊で尽くしたいと考え、現在の一日一組限定の営業形態をとっております。

 

お二人のご予約でも仕込みに9時間、営業3時間、片付け3時間の計15時間を費やします。

高いものにはそれ相応の理由があるのです(涙!!)




 

     

尾道 塩の行進

 

 

本年建設した完全天日製塩所『天空の塩パピタ』での製塩量が想像をはるかに超え順調に進んでおりますので5月より手土産・自宅用の鯛の浜焼きに使用する塩も全量『天空の塩パピタ』に切り替えました。

     

ガンディーが行った塩の行進から90年余り。

日本では海外の塩をはじめとしたあらゆるものが安価かつ大量に手に入るようになりました。

それに伴って全国のあらゆる郷土料理や個性は無くなり、土地のグルメといっても原材料は海外産・県外産が当たり前となり本当の意味で、その土地ならではの味は消え失せてしまいました。

 

瀬戸内屈指の観光地である尾道に至っても、尾道ラーメン・お好み焼き・様々な人気のスイーツ・パン屋さんで提供される尾道グルメも原材料のほとんどは尾道から遠く離れた土地のものです。それをわざわざ遠くから訪れる旅人が口にしていることにとても違和感を感じます。なぜなら食べているのはただの人気だから…有名だから…という『情報』だからです。

 

全てを地元産にすることは難しいでしょうが、少しでも近くで取れる素材を使うお店が増え、そんなお店が支持されるような社会になるよう、自らが活動していかなければ何も変わりません。SDGsや脱炭素など言葉だけがフワフワと浮遊して一向に新しい社会像が見えない中、聡明な社会活動と経済活動を両立させ次の世代が『私もやりたい!』と思えるような仕事を私たちの世代で作っていかなければなりません。


そのような想いを込めて『 尾道 塩の行進 』と銘打ち、活動して行きたいと思います。


《塩の行進》とは

塩の行進(しおのこうしん/Salt March )とは、1930年マハトマ・ガンディー並びに彼の支持者がイギリス植民地政府による専売に反対し、製塩の為にグジャラート州アフマダーバードから同州南部ダーンディー海岸までの約386kmを行進した抗議行動のことである。この行進は3月12日から4月6日まで続き、インドのイギリスからの独立運動における重要な転換点となった。


 


天空の塩パピタ 本格始動

私が採掘した地元の山土と田土を練り込んだ製塩土器が遂に100枚完成し、いよいよ製塩最盛期を迎えます。
 
製塩土器を煩悩の数108枚(鯛の浜焼き専用)・耐熱ガラス皿300枚(店内料理用)の中に海水を満たし、あとは太陽と浜風の力を借りてじっくりと完全天日塩を作っていきます。
現在主流の天日塩の製造方法は木製の番重にビニールシートを引いて作りますが、有害成分の流出や何より自然素材で塩作りをしたいと考察していた中、私の住む尾道市山波町で縄文〜弥生時代に行われていた土器による製塩をオマージュしたら良いのではと思い、より太陽熱を活用出来るよう黒い釉薬を掛けて作成して頂きました。
 
山波崎製塩跡に聳える尾道一の古木推定樹齢二千年と云われるウバメガシも製塩の為に山波の山から切り倒した際に種が芽吹いたものであると私は 確信しています。尾道は太古より塩の町でもあるのです。
4月の『天空の塩パピタ』  内は既に50℃を超える灼熱の世界。満月大潮の尾道の海水から作る完全天日塩は想像以上のスピードとクオリティです。今まで6年間行ってきた塩作りの様々なトライ&エラーを活かした 『ならではの塩作り』をこれから継続して行って参ります。
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二代目見参!

 

『備後茶量を継ぎたい。』

 

物心つきだした頃から現在(11歳)まで…今のところ倅が言ってくれています。

 

とても嬉しく思う反面、むずがゆくもあるのが正直なところであります。

私が関わる漁師さんやいわゆる職人の世界の友人は幼いころから父と同じ道を歩むと

小さなころから決めていたと皆口を揃えて言っていたのを思い出してみると彼の本心なのかも知れない。

 

昨年から本格的な戦力として学校が終わるとバスでお店までやって来てお店の仕込みから片付けまでを担ってくれていますので私たちの成長も楽しみながら酒のつまみにでもして頂けたら嬉しいです。

 

一般的な料理屋の息子が通る道は、調理師学校へ行って都会の有名店で腕を磨いて30歳を前に帰って来るのが正道。

 

僕としては一日でも早く(あと10年ちょっと)お店を譲って、本人の裁量で苦労や経験を重ねて自身のお店に育てていく事が

一番であると考えています。そう考えると僕がカウンター席で料理を作る事もあと10年しか無いのだと実感し、

命の儚さを日々感じつつ倅の成長も愛おしく思えます。

 

私自身は『鯛の浜焼き』という新たなステージを全力で取り組みながらお店のサポートをしていければと考えていますが、

日ごとに生まれ変わる自身の感情や、そもそも予想通りには人生は行かないものですから10年後。

いったいどんな世界で何を誰と行っているかも解らないのが本音であります。

 

48歳の私と21歳の二代目がこうしてカウンターに揃う10年後の未来があるならば。

私は10年後、20年後のお店の為の土壌作りと種まき、根を張ることに勤しむことにしましょう。

 

ならば今からの10年が私にとって、最も煮えたぎるような過酷で激しく、だけれど愛おしい日々となるでしょう。


↓オマケ動画 二代目 保育園卒園式 『僕はこの時から決意していた。』↓

 

     https://youtu.be/_zArE9a78m8

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天空の塩 パピタ

( ↑天空の塩職人 パピタとパピスケ 髙田歳三画・文字デザイン 髙田愛羅 )

 

 

高知県の塩職人 田野屋塩二郎さんに塩をオーダーに伺ったのが2015年。

 

『瀬戸内海の海水で塩を作ったら絶対に美味しい。』

 

塩二郎さんにそう云われて以来、尾道の海水での塩作りを6年間行ってきました。

様々な製造方法を模索する中で、納得のいくクオリティと規模感も一昨年より明確となり

昨年からは店舗用以外にもギフト用の鯛の浜焼きにも自家製の塩を使用しております。

 

今後、より質の高い塩作りを持続可能な形で継続できるよう、2020年から図面と構想を描いていた塩工場

『 天空の塩パピタ 』の施工(大工は先輩の寄國慶行氏)がいよいよ2022年の幕開けと共に始まりました。

 

自宅屋上に木製の製塩ハウスを建設し、完全天日塩の塩作りに取り組みます。

 

製塩の際に使用する器も私が自ら掘ってきた地元の土を用いた製塩土器(約36cmの平鉢)を

向島東製陶所 惠谷幸史さんに作製(初版100枚)頂き、ハウス一面に土器を並べ

ゆっくりと時間を掛けて海水を蒸発させていきます。

 

使用する海水も満月の最もエネルギーに満ち溢れた時に汲み上げます。

 

 

 さぁ、ここからが本題です。

 

 『何故、塩を作るのか?』

 

地に根差した料理を探求する上で、食の根幹となる水と塩。

これらが地元のものである事はもはや当然のことだからです。

 

そして何より、私共で製造しております鯛の浜焼きの原材料は

『鯛』と『塩』のみから作られます。地元の漁師さんが地場の豊かな漁場で

獲った天然真鯛を朝締めの状態で常時仕入れ出来る尾道という町では

縄文時代より塩作りが行われておりました。

 

 

鯛・塩・人。


全て尾道産 祈りの町の郷土料理と呼ぶに相応しいものを作り続けていく強い使命感を持ち、今後も品質向上に努めて参ります。

 

 

コロナ禍で新たに始めた、大切な人の幸せを祈って贈られるギフト用の鯛の浜焼き。私が出来ることは美味しい鯛を焼き上げることは勿論ですが、最も大切なのは海水を汲み上げる所から祈りを込めて作る心構えだと思っています。

 

今の時代、最も大切で現代人が忘れかけているものは『祈り』です。

 

お客様ひとりひとりの人生の大切な場面でお選び頂けるよう、尾道より祈りを込めて焼き上げさせて頂きます。

 

 

世界中の質の高い塩が安価で入手出来る現在。

100万を超える設備投資を行って製塩ハウスや製塩土器を作成し、海水を屋上まで運び、天日塩を作るという行為は非常にクレイジー。

 

 

 

人生は一度かぎり。

 

 

 

だからこそ鯛の浜焼きという浪漫に満ちた崇高な料理を海水を汲み上げる所から祈りを込め、命懸けで作り上げるのです。





むかしむかし。 今は未来の昔。

 

我々の営みもいずれ過ぎ去り、未来を生きる人たちの遠い過去となります。

 

 

 

歴史というものは過去を振り返る事だけではなく、祖先たちが積み上げてきたものに厚みをつけて未来へ紡ぐ事です。

 

 


目には見えないものを畏れ・崇めた太古の昔。

海水を煮詰めて出来上がる不思議な白い結晶も、きっと神聖なものであったと思います。

科学や技術が進化した現在の私たちは、目に見えるものしか信じる事が出来なくなってしまいましたが、この天空の塩工場には塩職人パピタとパピスケが今日もせっせと塩づくりに励んでいるのです。




 

 

 

 

 

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ええじゃん尾道 鯛の浜焼き 販売開始のお知らせ


2021年11月1日よりJA尾道市の産直市『ええじゃん尾道 尾道店』にて鯛の浜焼きを常設販売 開始致します。

2008年にオープンした ええじゃん尾道とのお付き合いは古く、私が開業した2009年当初はお弁当を販売させて頂いておりました。現在では考えられない程の小さなプレハブ小屋で、鮮魚やお肉などはもちろん無く、野菜や花、惣菜が少しの本当に素朴な産直市でした。
 
現在でも当店で使用する野菜や果物、浜焼きに使用する朝〆天然鯛や鮮魚などもこのええじゃん尾道無くしては考えられません。

自宅から徒歩圏内にある私が最も愛してやまないお店で12年の歳月を経て 鯛の浜焼きを販売させて頂けるようになった事も、大いなる何かに導かれているようです。


『 近く 小さく 美しく 』


私が大切にしております概念を今年はより具現化・多角化させる事が出来た一年でした。

そしてこれからは鯛の浜焼きという食文化を地元の方に伝えていくという地味で長く、根気のいる活動期が始まりました。

何十年掛かるか分かりませんが、『尾道のめでたい』といえば『鯛の浜焼き』と思い浮かべて頂けるよう、愚直に継続していきたいと思います。

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完成形

コロナに見舞われた中での営業も早一年半が経過し、新しい様々な取り組みを行なっていく中、お店の完成形が徐々に見えてきました。

先ず屋台骨となる備後茶量ですが、開店から一日一組限定の営業形態であり、2015年のリニューアルではこれまで無かったカウンター席を設けより付加価値の高い店づくりを10年掛かりで進めようと取り組んでいた所にコロナが直撃。現在に至るまで大きな影響を受けております。

当面はご家族や親しい仲間同士といった少人数での大切な場面又はご旅行でのご予約となると思います。そういった面から鑑みても2015年に並行して経営していたBARを閉店し、備後茶量一本で勝負すると決断しカウンター席を設けるなどの取組みが今となっては功を奏した部分が非常に大きいです。開店当初からメインの地元会社関係の団体予約が通年通りになるのは早くても2023年春頃では無いかと思います。そもそも、そういった宴会自体が今後蒸発していく可能性も十分考えられます。

外食という文化自体を振り返ってみても、人類史上ほんの僅かな歴史です。

今後は益々縮小していく業界の中でも『記念日や大切な場面』といったお客様の人生を彩る貴重なシーンでご来店頂けるよう、店づくりに励んで参ります。


コロナ禍で開発した『鯛の浜焼き』のギフト。

こちらについては私自身にとっても非常に思い入れのあるものとなりました。今後はレストラン事業を丸呑みしてしまう程の規模となるでしょう。

それに付随し、『鯛の浜焼き』の手土産・自宅用の店頭、インターネット、ええじゃん尾道(11月から)、福山みやびでの販売です。

鯛の浜焼きをもみじ饅頭・赤福のような尾道の定番商品に育てる!という使命もコロナ禍で芽生え、『健康』『人との繋がり』など今後、日本が抱える多くの社会問題に対して一助となるよう願いを込め、デザインやチラシ作成において一切外注せず 全て私自身がブランディングデザイン致しました。 


『 備後茶量 』・『 鯛の浜焼き 』 

双方が混ざり溶け合う事で様々な相乗効果も生まれ、理想的なお店の形となる片鱗は見えつつもまだまだ道のりは遠いです。





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広島県 福山市 鯛の浜焼き 新規販売店舗のお知らせ


福山市霞町 コスメティックハウス MIYABI にて鯛の浜焼きの常設販売を開始し、福山市でもご購入頂けるようになりましたので、福山市の方は是非とも宜しくお願い申し上げます。

販売にあたり食品衛生申請 営業届出済 
NIF20210000061273 

こちらでは店内にて対面販売の為、鯛の大きさによってさまざまな価格帯の浜焼きを販売しております。( ¥1100〜¥2000 )

MIYABIは当店女将の生家であり、日中は美容部員として勤務しております。男性スタッフも二名おりますので男性の方でもお気軽にお越しください。

〒720-0812
広島県福山市霞町1-6-6 中央図書館より徒歩3分
コスメティックハウス MIYABI
084-922-1894
営業時間 10:00〜19:00
定休日 日曜日
駐車場 二台有

https://www.miyabicosmetic-house.com


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二十年



2001年8月3日

幼なじみでもあり、遠い従兄弟でもあった同級生が18歳目前で風となった。

中学までは成績優秀で進学校に進むも、嫌気がさして中学3年から私と同じ地元の公立中学に転入すると一気に不良グループに入ってヤンキー化し、高校も私と一緒の不良高校。同じタイミングで中退し、私は家出同然で東京へ。方や地元で暴力団、暴走族、鳶職という『THE 不良道』へ進み、鳶の仕事中に不慮の事故によって呆気なく亡くなってしまった。

私も中学二年の頃までは勉強すればそこそこ良い成績でしたが、『答えの決まった問題を解くことに意味を見出せなかったこと。』『中学三年と高校大学の8年間をそんな時間に使うことは絶対に嫌だ。』このような考えが芽生え、仕事や人生について真剣に悩み始めた時期での彼との再会という背景もあり、特に高校生活では毎日学校を抜け出して海で泳いだり、当てもなく単車に乗って海へ行き、漠然と広がる不安な将来を穏やかに揺れる夜の海を眺めながら語り合った。いま想えばかけがえのない時間を過ごせた幸せを感じています。

あっという間と言えばそれまでですが、彼が亡くなってからこの二十年は濃い過ぎる程のものでした。


『仕事』とは?


『人生』とは?



10代で考え抜いて、その答え合わせを社会の中で揉まれ実践しながら二十年行い、追い求め続けてきた答えを、コロナ禍でようやく見つけれたのではないかと思います。



『鯛の浜焼き』という料理を焼き始めたのが十年前の2011年5月。

始めた頃は、まさか10年後にこのような展開になるとは考えもつきませんでした。


レストラン営業が体力的に出来るのは70歳くらいまででしょうが、鯛の浜焼きについては自分の命が尽きるまで焼き続けることになると思います。


最低でも向こう42年(80歳!)


目標は62年(100歳!!)


今までのレストランでは来店頂ける方だけを満足させるに過ぎませんでしたが、鯛の浜焼きではこの料理を通して人と人との心を結び、更にはギバー(鯛を誰かに贈って喜ばせる人)を作れる事が大きな違いです。

レストランは本能欲求を司る動物的なサービスに対し、
鯛の浜焼きはより情緒的かつ人間の美しい心に紐づいた文化度の高いものです。

今後レストランではただ美味しいや楽しいでは無く、『最高の想い出』となるよう総合的な満足度を高める為に様々な前例の無いサービスにもチャレンジしていきたいと思います。

鯛の浜焼きでは食べて感動して頂いた方が大切な人へも食べて貰いたいと広がっていけば社会はより美しく、感謝や愛情に満ちていくと確信しております。

物質的には満たされ、いくらお金を稼いでも。流行りの衣装を着飾ったりソロキャンプをしたり身の回りに美術品を揃えても。真の幸せとは言えません。


消費 = 自己満足・自己顕示 ではなく、

消費 = 繋がり・感謝・幸せ を産むよう、社会を良くするモノづくりに生涯を掛けて仕える事が私自身の人生の意味であり、幸せであります。

彼の分までなど大それたことは言えませんが、彼と風のなかで再会した時には誇りを持って生き切ったと言えるよう生涯を通して愛する仕事に打ち込みたいと思います。


彼が風になったのも今日のように焼けるような暑い夏の日でした。








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1.はじめに~自己紹介~/髙田家『ケ』

 

私は広島県尾道市で2013年の開業以来、一貫して一日一組限定の営業形態で備後茶量という料理店を営んでおります。

このような業態に決めた一番の理由は、外食が益々低価格化が進むにつれ益々人々の心身は病んでいき、

これからは料理人が『健康』を食から伝えていく役割を担う時代がやって来ると感じたからです。

 

 

開業から8年経過した現在では様々な健康に関する情報が錯綜した中で何を信じるのか?

それはあなた自身でしっかりと健康情報を自ら取りに行き、実生活の中に取り組んでみて自分にとって健康に良いと

直感で感じたものだけを習慣に取り入れていく事。これに尽きるのです。

人生100年時代などと叫ばれておりますが、健康寿命で100歳を迎える事が出来るのは恐らく100人中1人いるかいないかでしょう。

その反対に人口急減と比例して日本人の平均寿命も急短していくものと私は考えています。

 

私の60代後半の両親(父はアルコール中毒で痛風、母は砂糖中毒でパーキンソン病)は絵に描いたような異なる現代病を抱えています。

若い時期にそれ程まで食生活が乱れていなかったその世代ですらこの状況ですから、我々現役世代、更には

生まれた時から狂い乱れた食社会の子ども世代の健康寿命は思いやられる反面、良質なテクノロジーや情報も溢れる現代では

100歳までバリバリ健康で現役という方も少数居る激しい健康格差社会がやってきます。

 

 

収入がどれだけあっても健康知識が無く、毎日贅沢不摂生な食生活を送って早死にした方を私は何人も観てきました。

収入が僅かでも日常の些細な喜びを噛みしめて今でも毎日健康に生きる方を私は何人も知っています。

健康寿命を延ばすことはお金も掛からず至ってシンプルです。

しかし一番大切で難しいのは狂った現代食品の欲望に打ち勝ち、

しっかりと健康的な習慣を自らの実生活に落とし込む事やその覚悟があるかどうかです。

 

貴重な情報を入れても次の日には日々の忙しさやストレス、情報の高波に浚われてすっかりと忘れてしまっている現代人。

もしあなた自身の健康状態が悪いのであればこの情報が日常を変える覚悟をもたらすものとなれば幸いです。

 

現代の常識にとらわれ、周りもみんなそうだからいいんじゃない?という食生活で60年前後の健康寿命を終え、

死までの数年いや数十年。脚をひこずりながら、身体の節々の痛みに耐えながら、寝たきりのまま過ごして死するか。

 

100〜120歳までバリバリ現役で健康的に生きるか?

どちらも人生一回限りです。

 

決して脅しではありません。食に『便利や時短』を取り入れた代償は余りにも大きなものとなり、

晩年に悔やんでも悔やみきれない時間が待っています。

     

 

 

ふだんを変える。それが一番人生を変える。

 

 

これからお伝えする情報があなたのかけがえのない健康を作るきっかけになれば幸いです。

 

備後茶量 髙田昌典

 

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2.食べてはいけないものばかり/髙田家『ケ』

先ず始めに認識すべき点は、コンビニで食べ物は買わない。スーパーの総菜は買わない。お菓子やジュース、スイーツは論外。

1000円以下の安価なランチは行かない。外食チェーン店には行かない。という事です。利用する場合には多くても週2回までにする。

それ以外はしっかりと自炊をするという意識を持つところからスタートラインです。

そして以下のものも週2回までに摂生しましょう。

 

〇ダントツのワースト1 砂糖や人工甘味料

上記に記した週2回までにとお伝えした食の中に多く含まれるものがこの砂糖です。

日本にはこの砂糖中毒者が女性を中心に数多く存在し、そこからあらゆる病気の引き金になる極悪食材です。お酒やたばこを凌ぐ中毒性があり、尚且つ社会の至る所に存在する最も厄介な食品です。駅のお土産コーナーを見渡しても砂糖まみれの常温で何日も持つ便利なお菓子ばかり。

健康意識の高い方で砂糖を日常的に摂取している方など皆無です。砂糖だけでも辞めるという意識を持って

実生活に取り入れるだけでもあなたの健康寿命は確実に延びます。

 

息子の小学校で行われたおやつのアンケートでウチの家庭以外の全ての家庭で毎日何かしらのお菓子を食べているという

衝撃的な結果が出たそうです。これを聞いてもTVCMでも流れてるし皆食べてるしそんなに心配する事?と

思われるかも知れませんが、この小さな毎日の蓄積が将来原因不明の病や生活習慣病、彼らの子供たちのアレルギーなどを引き起こすのです。

現在多くの高齢者が抱える生活習慣病の原因はこれら砂糖を中心とした粗悪な食品が複合的かつ長期に渡って及ぼすのです。

 

 

『赤信号みんなで渡れば怖くない。』

粗悪な食品を製造し続ける企業も、それをむさぼる消費者も。

みんな悪いもの入れて作ってるし、CMで流れててスーパーやコンビニに沢山並んでみんな買って食べてるし。

そんな双方の低い意識でどんどん日本という我々の先祖が作り上げてきた国家を脆弱にしていくのです。

 

 

〇ワースト2 小麦製品 

小麦製品も日常的に摂取していては危険な食べ物です。小麦のグルテンを分解した伝統的な全粒粉パンなどは良いのですが、

社会に溢れる多くの小麦製品は白く精製されグルテンも分解されていないものです。

例をあげるとラーメン、パン、ピザ、うどん、そうめん、お好み焼き、ケーキ、様々なスイーツなど多岐にわたり

私たちの生活の中に浸透しきっています。その小麦が腸の中で長く滞在し、便秘の原因やあらゆる炎症を起こします。

海外産の小麦粉は農薬まみれですからその点でもWで危険な食品と言えるでしょう。

 

 

〇ワースト3 工業的大量生産の畜肉と養殖魚 

現代は余りにも肉食人が増えた事で、日本人がどんどん動物化が進む恐ろしさがあります。

車の運転ひとつをとって見ても数年前からあおり運転が社会問題となり、個人的な体感として

女性ドライバーの運転の荒さ(スピード含む)や車の大型化が特に目立ちます。戦後から問題視されている

どんどん早まる初潮や高齢女性の薄毛など問題の根幹はこの肉食化した事による日本人の動物化が挙げられるのでは無いでしょうか?

戦後日本人の身長が伸びた事も肉食による害を和らげるために身体が巨大化したと言われています。

勿論、直接的健康への影響も多くあります。大腸がんや胃がんは勿論、畜肉や養殖魚の餌には多くの薬品が含まれています。

それらを毎日摂取する事で科学薬品や残留農薬の成分も体内に蓄積されていくのです。

 

 

〇ワースト4 お酒 

酒百薬の長と言われるのは遠いむかし。毎日晩酌する方は確実に脳がダメージを受けます。

ワイン大国のイメージが強いフランスでも日常的にお酒を飲む割合はなんと10%台。

健康意識の高い国々ではお酒との上手な付き合い方を心得ています。毎晩安い焼酎や缶酎ハイ、ビールなどを飲みながら

ダラダラとテレビや映画を観る習慣がある方はこれを機に辞めるようにしましょう。

コミュニケーションツールとしては非常に有益なものとなりますので、週末に仲間やパートナーと

ゆっくりと会話も愉しんだり、レストランで質の高いお酒を嗜むなどメリハリをつけるようにしましょう。

 

 

〇ワースト5以下 白米・乳製品・加工食品・揚げ物・大型魚などなど 

白米は大切な栄養素を含んだ糠の部分を取り除いたいわば粕です。食べても食べても栄養失調&肥満に 

乳製品は極力食べないことをお勧めします。食べるのであればしっかりとした生産者さんが作ったものを嗜好品程度に。

加工食品は当たり前過ぎて書く必要が無い程身体に悪い食べ物です。 

揚げ物は極力避けましょう。どうしても食べたいのであれば揚げ油を使いまわさない高級天ぷら屋さんに。他の揚げ物とは一線を画します。

大型魚は生物濃縮で多くの有害成分を含んでいますので嗜好品程度に。

 

その他にもあげればキリが無い程粗悪な食品に溢れかえっています。

近くで獲れる小さな旬の食べ物を食べるという意識を持って食材選びから行っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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3.便秘は恐ろしい立派な病気/髙田家『ケ』

 

『便秘』が一番立派な『病気』

 

私はこの便秘があらゆる病の引き金になっていると考えています。想像してみて下さい。

肉や野菜、油や砂糖といったものをミキサーにかけて真夏の35°を超える中にビニール袋に入れて

三日間放置したらどんな状態でどんな異臭を放つかを。どんなに化粧やトレンドの服で着飾ったとしても、

身体の中は腐りきった真夏の生ごみの女性を果たして本当に美しいと言えるのでしょうか?

 

その事からも私は女性に強く言いたいのが、便秘の女性に美を語る資格は無いという事です。

 

 

 

 

ちょっときつめな冒頭になりましたが、甘党&便秘女子には悲報です( ・∇・)

二日に一度も大便が無いのであればあなたは便秘であり、立派な病気です。

 

一日一食の私ですら毎日1.2度は大便がありますので一日二食や三食食べていて三日以上大便が無いというのは

かなり危険な病気であると先ず認識してください。

 

そして便秘の50%の原因が食習慣、もう50%が運動不足からなるのです。

 

あなたは毎日運動を行っておりますか?

便秘があって尚且つ運動不足であれば先ず食習慣を変える前に一日20分の運動を取り入れてみてください。

便秘が及ぼす甚大な悪影響についてはここでは触れませんので詳しくは様々な情報をネットで調べてみてください。

 

運動の次に便秘解消に効果的だと感じるものは、

①食物繊維をたくさん食べる。

②空腹時間を作る。

③小麦製品と砂糖を断つ。

④水分をしっかり摂取する。

 

ですので運動不足で甘い物やパン大好き、水もこまめに取らない方は特に危険です。

老化と病が一気に早まる事でしょう。

 

具体的に私が一番便秘解消に効果があると感じているものは雑穀玄米食です。

玄米に玄そば、玄もち麦、玄黒米、玄赤米などを混ぜて研ぎ、一晩浸漬した後に水を2.3度変えて土鍋で炊いたものを食べています。

玄米単体よりも抜群に効果が高く、満腹感もあるのでダイエットにもお勧めです。

こちらの雑穀ごはんで女将も一番腸内環境がいいと喜んでいるので炊くまでの下準備が大変ですが、

一度にまとめて炊いて冷蔵庫で保管するようにしています。又、冷たいご飯の方が腸内環境にも良いそうなので

私は冷たい雑穀米で卵掛けごはんなどして食べるようにしています。

 

又、排便の際に必ず便の状態を確認する事も食べものを意識するのと同様に大切です。

今出たうんちはいつ食べたものが排泄されているのか?

これを確認していない方が余りにも多い事に私は愕然としました。

自分で食べた食べ物が一体どのくらいの時間を掛けて排泄されるのか?又、水分量や色合いなど異常はないか?

常にチェックすべきです。私は夜7時~9時頃に食べたものが翌日朝8時過ぎには排泄されますので

臭いもほとんどありません。朝は梅干を1つと井戸水、コーヒーを飲むだけで便意がスムーズに促されます。

その後、夕食までに口にするものは井戸水と味見程度の食べ物ばかりです。

 

食べるものと排泄されるもの。当たり前に行われているものこそ気を掛けてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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4.食への哲学を持つ/髙田家『ケ』

 

質の高い食材もいくらでも取り寄せ出来る現代だからこそあなたがお住いの地域や生れ育った土地で獲れる食材を中心にとって頂きたいのです。

 

コーヒーが良い、亜麻仁油が良い、アボカドが良い、ルイボスティーが良い... 

 

毎日飛び交う健康情報に振り回されて日本から遠く離れた食材ばかりであなたの身体が形成される事に先ずは違和感を抱いてください。

 

 

そして日本には日本の健康法がある事をどうか念頭に置いてください。

 

その中でも1.身土不二・2.一物全体・3.季節の食というキーワードが大切になってきます。

 

 

⑴ 身土不二のものを選ぶ。 

 

あなたがお住まい又は生れ育った地域の食べ物があなたにとって最も健康を作り、

自然の摂理に沿った食べ物であるという事です。日本人に良いと一概に言われても南の沖縄に生れ育った人と

北の北海道で生れ育った人とでは全く食べて育ったものが違うようにもっと言えばその同じ土地で育った兄弟であっても

好き嫌いや一人一人にあった食べ物は異なります。

 

 

⑵ 一物全体を食べる。 

 

大根ならば皮も葉も全て、魚なら頭から尾まで全て食べるという事です。その事からいえる事はなるべく小さな食材を

選ぶという事を覚えておいてください。大型の肉や魚はとても全てを食べきる事は出来ませんし、

生物濃縮で毒素も多く含んでいます。野菜も不自然に肥料や農薬を与えれば綺麗に大きくなりますので

なるべく外見の悪い小さな野菜を選びましょう。自然界の厳しい中でゆっくり育った小さな生命は味も栄養も濃厚です。

全てを食べなくても食べれない部位は美味しい出汁として味噌汁などでも使い切る事が大切です。 

 

 

⑶ 季節の食べ物を食べる。 

 

食の世界も工業化が進み、季節を問わず牛肉・豚肉・鶏肉などの家畜を食べるようになり、

様々な野菜も年中普及した現代人に最も大切なのは『旬』を知り、『旬』を食べる。という当たり前な事です。

 

肉を食べるのも秋から冬に掛けての野生の鹿や猪といったジビエ中心に。

魚も養殖魚などは食べずにスーパーに並ぶ季節の小魚を。大きな魚はNG。野菜もなるべく安い季節のものを。

 

本当の食材は安価でごくありふれたものなのです。

穀物をたらふく食べて育ったサシ入りの和牛の焼き肉や大型魚のお寿司などは年1.2回食べる程度までに。

 

 

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5.食べるべき食べ物/髙田家『ケ』

 

それではこの狂った日本で何を食べれば良いか? 

結論は『 味噌汁・玄米・漬物中心で偏りが無い雑小食 』ですが第一に安価な外食、

コンビニやスーパーで出来合いの食べ物を食べないという事です。

 

そして最初に意識するべき基本は『良く噛むこと』です。

 

噛むことで食材の毒性を解毒する効果があり、毒にまみれた現代において最も重要な食に対しての意識です。

当たり前すぎて拍子抜けする方もおられると思いますが、その当たり前な大切な事が一番抜け落ちているのが現代社会であります。

食事を時間や情報に追われ、スマホやテレビを観ながら餌を喰らうように早食に貪るのではなく、

食事の素材や風味に集中してゆっくりと一噛み一噛み、一食一食有り難がって良く噛んで楽しむようにしましょう。

 

又、自炊をされる方でも盲点なのは食品添加物を無意識のうちに摂取してしまっている事です。

市販のカレールーやドレッシング、ポン酢などあらゆる調味料などにも沢山添加されていますので是非、

自炊の前にご家庭の調味料こそしっかりと質の高いものに変えていって下さい。危険かどうかは分からないが安心とは言えない。

という意識をもってなるべくとらないに越したことはありません。明太子、市販の漬物類、魚介練り物、加工肉といったものにも

多く食品添加物が使われておりますので自炊する上では使用をお薦め出来ません。

食品を選ぶ際も必ず裏面の成分表示を見て購入する癖をつけるようにしましょう。

 

 

食事を質の高い本物にし小食にする事がゴールですが、いきなり量を減らすことは難しいので先ずは本物に変える事から始めていきましょう。

 

朝食をとる方は本物のご飯と漬物と味噌汁に。パン派という方は全粒粉かつ麦と塩と水のシンプルな素材で

 

しっかりとグルテンを分解発酵された本物のパンを選ぶようにしてください。残念ながら砂糖に次いで精製された

 

小麦製品も身体に悪いのです。パンや甘い物大好きな方に残念ながら明るい老後はありません!

 

 

そしてお昼ご飯ですが、習慣でラーメンや近所の1000円以下のランチを食べるという方も絶対に今すぐ辞めてください。

 

現代は車や服などの外見を良く見せる事には大枚を叩いて大切に扱う男女が自身の中身の健康には

 

無頓着な事は正にパロディーとしか言えません( ・∇・)

 

残念ながらラーメンやジャンク外食大好きな方にも明るい老後はあるはずがありません!!

 

先ずはお弁当を作る所がスタートラインです。いきなり白米を辞めるのも難しいでしょうから自炊した冷めた白米を入れ、

 

なるべく揚げ物の無い手作りの魚と野菜中心のおかずを入れて。揚げ物も小麦製品に次いで非常に身体に悪いです。

 

本当にこの世は毒ばかりでウンザリします(涙)晩ご飯も当然自炊し飲酒が日常になっている方は味噌汁や炭酸水、

 

お茶などの飲み物に変えていきましょう。私も以前は日常的に飲酒しておりましたが味噌汁とほうじ茶に慣れると

 

驚くほど当たり前になりますし、なにより飲酒が引き金となって起こるダラダラと続く暴飲暴食が無くなる事が一番の健康効果です。

 

 

 

砂糖・お酒・外食や総菜・肉を週5日程度断つ事が出来たらもう健康意識は通常レベルまで来ましたよ!

 

次は食事の総量を減らし、より栄養価の高い食事へを切り替えていきましょう‼︎ 

 

 

 

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6.発酵食品と食物繊維/髙田家『ケ』

 

発酵食品や食物繊維と言っても様々なものがありますが、

私が特にお勧めするのが発酵食品かつ食物繊維豊富な日本元来の『味噌汁と糠漬け』です。

 

注意点は味噌汁に使用する出汁や味噌を本物を選ぶという事を忘れないでください。

出汁いり味噌などというパチモンも間違えても使わないように。出汁には昆布、干し椎茸、煮干し、鰹節、サバ節など

好みで使い分けてもいいでしょう。お薦めは野菜の食べない部分を出汁に使用した味噌汁です。

 

糠漬けは皆さん難しく思われる方も多いですが、慣れたうえ習慣に出来れば腸内環境は劇的に変わります。

腸内環境が劣悪だった女将も糠漬けを毎晩食べるようになって毎日快便になった!と、とても喜ぶくらいなので特に女性にお薦めです。

 

糠漬けについてのテクニックは追ってこちらのページ内に動画をアップロードしたいと思いますので是非チャレンジしてみて下さい。

 

糠漬けにお薦めするのが最初は水分量が少なく、下茹でが不要な『人参と小松菜』です。生でも美味しいですが調理用にも使えます。

炒めたり煮たりと、料理に取り入れることで味に深みが出ます。料理についてはまだまだ後日項目を追加してお話させて頂きます。

 

一日一食の私の夕食の内容はと言うと、『研いだ後一日水に浸けて毒素を分解、発芽させた土鍋炊き無農薬玄米・玄そば・地の雑穀をまぜた

雑玄蕎麦麦米(1週間分まとめて炊いて冷蔵保存)に糠漬けの小松菜や蕪の葉を刻んで胡麻と混ぜた糠漬け青菜胡麻雑穀米ごはん・味噌汁に

海苔やネギ、約10種類(にんにく、生姜、うこん、レモン、唐辛子など)のスパイスをペースト状で瓶内保存させてある薬味を入れた

薬膳味噌汁・季節の糠漬けの三点が土台となり、あとはこだわらない主菜一品』という内容です。

 

この雑穀米と糠漬けと味噌汁で腹5.6分になりますので晩ご飯は至って簡単です。

食べるものの半分を食物繊維や発酵食品を取り入れたものにする食習慣が身に付き、

粗悪な食品を遠ざける事が出来れば驚くほど心身ともに健康的になるでしょう。 

 

 

 

 

 

 

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7.恐ろしい睡眠習慣/髙田家『ケ』

 

健康を語る上で最も大切なものは睡眠ですが、皆さんが一番軽視しがちな落とし穴でもありますのであえて1に睡眠と強くお伝えします。

睡眠時間は個人差や食べる総量・食事時間でも大きく変わってきます。

平均的な必要睡眠時間が7、8時間であり三食毎日食べる方であればその程度必要と思いますが、

私のような一日一食の小食であると現在は6時間程度が充分であると実感しています。

(目覚ましを使わずに自然に目覚めて日中眠たくならない事が大切。) 

 

 

ここでは睡眠の質を高めるために私が実践している事をご紹介していきます。

 

⑴ 日中に日光を浴びて運動を行う。

こちらは様々な睡眠書籍で書かれている事ですがとても基礎となる重要な点であり、

人間が自然物として生きる上でも最も大切な事ですので何かご自身の好きな事を日常(出来れば午前中が効果的)に取り入れて行きましょう。

 

 

⑵ 寝室の環境を整える。 

1.寝室の環境は大きく睡眠の質に影響しますので先ずは窓があれば遮光カーテンやフィルムなどで完全に街灯などの灯りが入らないようにし、

2.充分な換気を行うことです。酸素量が足りなければ良質な睡眠は不可能です。

3.騒音がある環境であれば耳栓なども効果的です。

4.冬場などの乾燥する時期には私は調理用のスープウォーマーに水を入れ、そこにひのきオイルを入れて加湿と香りを調整しています。

5.室温については夏場余程の熱帯夜でない限り、外気温と同じ中で寝る事です。エアコンを使うことはなく扇風機を使い、

冬場の摂氏〇度を下回る冬場でも寝具で寒さを凌いでいます。日中に限らず、

多くの現代人が睡眠時もエアコンなどの機械を使用している為、身体を弱くしています。

 

⑶ 寝具について。 

1. 肌着を含め、衣類は自然素材のもので締め付けの無いものがお薦めです。冬場なども靴下などは履かずなるべく

薄着で電気毛布なども絶対に辞めるようにしましょう。

 

2.マットレスも煎餅布団のようななるべく薄くて硬いものの方が睡眠の質を高めるのに効果的であると思います。

 

3.あまり実践されている方が居ないのは『アーシング機器』をシーツや枕から地中に接続して睡眠中に体内に溜まった静電気を取り除き、

地面と繋がる事で科学では説明できない身体の変化を体感していることです。よく電源プラグのアースに繋ぐ方法の

アーシングをされている方がおられますが、直接地中に銅線を差し込むのとでは全く別物です。

睡眠について上記に様々な取り組みを記して参りましたが、私が最もその効果に驚いたのがこのアーシングです。

これは誰に話しても笑われてしまう宗教チックなものですが効果は絶大です!

マンション住まいの方には難しいと思われますが、もし直接寝室から地中まで銅線を繋げることが出来る環境にあり、

質の高い睡眠を追求される方には一番お薦めの方法です。

 

⑷ 食事と入浴時間をコントロールする。 

上記の取り組みを実践しても寝る直前まで暴飲暴食していては到底質の高い睡眠は手に入れられません。

当然ですが食事は睡眠の3時間前までに済ませるようにしてください。私のように夜中まで仕事という方は昼食をしっかりとって

帰宅後は食事をとらないようにする事が大切です。夜遅くに帰宅して出来合いの食事を流し込みながらダラダラとテレビを

観ているような習慣はとても堕落して幸せだと思いますが今日から心を入れ替えて辞めるようにしましょう!

 

入浴も睡眠にとって非常に重要です。※詳細は入浴の項目で。

 

⑸スマホは枕元に置かずに遠くへ機内モードに、目覚ましはスヌーズ機能は使わない。  

こちらはアーシングにも通じる事ですが、現代人は電磁波の悪影響を多く受けています。家の中にWi-Fi電波があるのであれば

夜間は電源を切る事をお勧めします。電磁波が人体に与える悪影響については目に見えない分まだまだ確証はありませんが、

危険かどうか判らないが安全とは言え無いという認識をもち、せめて睡眠時くらいは脱電波を行ってみてはいかがでしょうか。

更に目覚まし時計やスマホのスヌーズ機能で起床されている方は注意が必要です。

スヌーズ機能が脳にとって危険であるという事が多く言われていますので遠くに目覚ましを置いて鳴るまで寝ている方は、

鳴ったら起きて止めてそのまま起きる。睡眠の質も量も十分であればそもそも目覚ましは必要ありませんので保険程度の

存在に出来れば毎朝目覚ましが鳴る前に目覚まし機能をオフにして起きる習慣が出来ればあなたも睡眠マスターの仲間入りです。

なかなか睡眠にこだわりを持っている方は少ないですが、あなたの健康を考える上で一番重要であると先ずは認識することから始めましょう!

 

 
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8.ストレスが最も怖い/髙田家『ケ』

 

質の高い睡眠と食事と運動をいくら習慣付けれていても毎日過剰なストレスや不安感を抱えていてはちゃぶ台返しものです。

 

現代社会はスマホ依存や溢れる情報で精神疾患を患った方が日本に限らず、世界中に溢れかえっています。

現代のストレス社会の中、どうやって平穏な心を保てるかが実は一番大切なのかも知れません。

又、孤独も健康に非常に悪影響を及ぼしますので、年齢性別関係無く自分の『好き』が共感し合える友人を見つけたり、

関わりを持つ事も大切ですね。

 

スマホや情報に過度に触れる事を辞め、他と自身を過度に比較せず、この時代の日本に生まれてきた幸せを先ずは大いに感じ、

身体に悪影響を及ぼさない程度の自分だけの楽しみに没頭したり、自分に出来る社会の為になる小さな事をやり続けていく事が

ストレス社会の中でマイペースに生きる方法なのではないのかと感じています。

 

 

 

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9.運動と日光浴/髙田家『ケ』

 

運動習慣も健康3大要因のひとつであり、現代人に欠如したものになります。

午前中に日光を浴びながら20分程度の軽めの運動が睡眠の質を高める上でも相乗効果となってきますので

是非ご自身のお好きな運動を出勤前に取り入れてみて下さい。

 

運動と食事と睡眠は全てが繋がりあっていますのでどれか一つでも質の高いものに習慣付ける事が出来たら

面白いように身体が好転していきますので食事を直ぐに変えられないと言う方には先ずは

運動や夜中の食事を少し我慢して睡眠の質を上げていく所からスタートしていきましょう。

 

全く運動習慣の無い方は最初の運動習慣として入浴を運動と考えて、毎日15分程度汗をかくところから始めてみて下さい。

今では自宅の入浴習慣が身に付いたので全く行っていませんが減量生活初期にはまっていたサウナが

非常に健康習慣を身に付ける上で効果が高かったと感じています。

 

 

 

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10.身体を温める習慣/髙田家『ケ』

 

身体を温めるという事が健康を語る上で如何に重要か。便秘が改善したら今度を体温を高く維持する生活習慣を行っていきましょう。

 

現代人の多くが36.5°以下の低体温と言われています。癌などは体温の低くなる場所に多く出来る事からも

体温を高く保つ事が癌やあらゆる病気、昨年から流行している新型コロナウイルスへの最も効果的な対策と言えるでしょう。

 

具体的な方法は身体を冷やす飲食物を温めるものに変えていく事や、入浴習慣などが挙げられます。

特に冬場は生野菜や砂糖を含んだ食品、南国の果物などは避け、季節の根野菜や生姜、塩分も積極的に取っていきましょう。

健康にいいと言われているからコーヒーや水を何杯も飲んでいては体温が下がって免疫力が落ちてしまいます。

 

〇〇が身体に良いという安っぽい情報に右往左往する事無く、身体のあらゆるバランスを考慮して取り入れていきましょう。

体温を上げるという事はとても大切になっていきますので心に残しておいてください。

毎晩体温を測るなど体重よりむしろ体温を気に掛ける習慣を身に付けて行きましょう。

 

 

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11.入浴の重要性/髙田家『ケ』

 

一人暮らしなどで毎日シャワーで済ませるという方も、是非帰宅後の晩ご飯の時間を早めに

切り上げたり夜遅くに食事はせずに翌朝の朝食に持ち越すなどして入浴習慣を取り入れるようにしましょう。

 

運動習慣が無い方は特に先ずは入浴の習慣から取り入れる事がお薦めです。私も40キロの減量に成功した要因の1つが

『サウナ』にあったと感じています。普段汗をかかない中で唯一入浴やサウナが汗をかく習慣となり、

発汗が重要な毒素の排泄効果があるからです。運動習慣のある方でも冬場ではなかなか毎日汗をかくとはいかないと思います。

 

入浴の温度や時間も個人差がありますので一概には言えませんが、私は40℃で20分の入浴(発汗)習慣を普段の生活に取り入れています。

普段シャワーで済ませたり、風呂嫌いな人にとって10分以上の入浴は苦痛でしかないと思います。

私も以前はそうでしたのでとても気持ちが解ります。そういった風呂嫌いな方には是非お風呂の中で何かを行う

『ながら』を取り入れてみてください。私はまずはボーっと何も考えないいわゆるお風呂に入って直ぐの

プハァ〜っという快感をしばらく愉しんだ後、退屈になったら予め持ち込んでおいた防水の筆記用具で日記を記して内省したり

本を読んだり防水ケースに入れたスマホでYouTubeを観たりその日の気分で様々です。

 

まず第一に『入浴が健康に重要』である事を最優先にして、お風呂の中では何かをしてその時間を潰すという考え方で良いと思います。

睡眠の90分前の入浴が質の高い睡眠に効果があるそうなので私も実践しています。

入浴習慣が付いたら是非極めつけの奥義として冷水シャワーの寒冷習慣も取り入れてみてください。

こちらも入浴と併せて非常にお薦めの健康習慣です。女将にいくら冷水シャワーを進めてもやる気は全く無いようなので、

女性には不向きかもしれません...

 

 

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12.笑い・繋がり・スキンシップ/髙田家『ケ』

現代社会で最も枯渇しているのが表題の3つではないでしょうか?

極端に言えばある程度の不摂生や生活習慣病など持病のある方でも笑いや繋がり、スキンシップの絶えない生活になるだけで

少々の病も吹き飛ばす程の強烈な健康メリットのあるように思います。

①笑い 一日に数分でもエンタメなどに触れて笑う習慣を作る。

②繋がり 家族や友人、恋人、同僚、趣味、飲食店など仕事や消費を通してでもいいので

     あらゆる場面で誰かと繋がる感覚を持つ事が大切です。

③スキンシップ 日本人にとって最もハードルが高いスキンシップ… ペットを飼う、マッサージを受けるなど

        でも効果がありますので一人暮らしの方も自ら意識的にスキンシップを取る事で心の健康を保つようにしましょう。

 

物質的豊かさが最高潮位に達した現代。反比例するように温もりは心から引き切っているようにみえてなりません。

これからの社会が直面する人の『心』が中心となった多くの問題にも『食』を通して真剣に取り組んでいかなければなりません。

         

 

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13.自然に触れると断ネット/髙田家『ケ』

 

特に都会で生活している方は日常に自然が無いのでたまには自然の中にどっぷりと身を委ねてみてはいかがでしょうか?

山に限らず海や川など日本には恵まれた自然が四方に広がっています。

睡眠の項目でも述べたアーシングをリアルで行う効果は健康にとって計り知れないものとなるでしょう。

たまには郊外の自然の中で過度に繋がった人間関係を断ち切って、一日中ボーっとしてみるのもいいものですよ。

何故なら現代社会は人間が本能的に必要なボーっとする時間すら無いスピードですからね。

 

それに伴い、もう一点はスマホも含めて完全にデジタル断食を定期的に行う習慣を取り入れて行きましょう。

現代人は24時間電磁波に晒されるばかりか、日々のSNSやネット情報からも無意識にストレスを感じています。

必要以上の情報や知識はあなた自身の精神、バランスも破壊します。あなたの人生で重要なものは何なのか?

必要のない情報や自分ではコントロール出来ないマイナスの情報は敢えて、見ざる聞かざる言わざるの

スタンスで完全に遮断し、最も人生にとって重要な事に対して集中して取り組むようにしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

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14.エビデンス馬鹿になるな/髙田家『ケ』

 

『その情報にエビデンスはあるのですか?』とネット上で質問される方がおられます。

勿論、大規模な検証によって科学的に実証されたデータは一部として正しい情報はあるのですが、

はたしてその情報が我々日本人にも当てはまるかと言えば?マークがつくでしょう。

 

それは多くが海外で外国人を対象にしたものだからです。外国人と日本人とでは全く異なる性質を持った人種である事は容易に想像出来ます。

しかし論文として発表されるとその権威的な情報から直ぐに鵜呑みにされる方が多いのです。

更には企業から多額の資金提供を受け、バイアスの掛かった論文なども数多くありますので食品関連の論文は特に注意が必要です。

 

 

 

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15.清濁併せ吞みながら/髙田家『ケ』

『食』は人を良くすると書くように、食から健康。

すなわち『食』で人生は変わります。

健康寿命で走り切る、真の人生100年時代を病に怯えることなく送るためにも

自分の身体に合った正しい健康習慣を自らの身体で実験しながらあまり頑張りすぎず、マイペースにいきましょう。

たまにはポテチやマック、アイスや焼き肉を食べましょう! 逆に社会の様々な害悪を適度に身体に取り入れながら

清濁併せ吞める健康的な心身を持つ事が大切なのかも知れません。

  

   あなたの健康を祈って。            備後茶量 髙田昌典

 

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DO

 
この度、ライフワークブランド『 働 ~DO~ 』を作りました。

ロゴマークは太陽と月、原始の生命を意味します。
何より働くを生きる表題に掲げる私の戦友に相応しいシンプルでタフなアイテムに
今の美術品好きの根は幼い頃からの絵を描く事や
工作、服選びにあります。
 
一日の大半を共にするシャツやエプロンやバッグたち。
それらを自分が頭の中に描いたものに
出来たらどんなに毎日が豊かになるだろうか?
そのような想いで作りました。
 
自分から湧き上がる衝動に素直に従い
これからも料理同様、好きなことに
情熱を持ち続け、原始の生命を燃やしていきます。
 
 
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原始の生命

ご存知だろうか? 
稲作を始め今日に至るまでの期間の
およそ四倍以上である約一万年もの間続いた
縄文時代の遺伝子が我々の血脈の奥底に流れている事を。
 
私は最も原始的であるべき『食』を通して
皆様の奥底に眠る太古の血を呼び覚ますような
生命力漲る料理を作っていきたい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

コロナ渦のお陰で今まで忙しくてつい日常を
疎かに過ごしていましたが、今一度料理について
深く内省、沈潜する中で湧き上がる想い。
 
自身の料理が音を立てて生まれ変わる時。
 
 
 
 
 

 

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NHK連続テレビ小説 スカーレット 神山清子

 

 

2019年10月からの朝ドラ『スカーレット』 主役女性の半生のモデルとなったのは

私が大好きでコレクションしている、信楽焼 陶芸家 神山清子さんです。

 

カウンター席にご来店頂いたお客様には器には料理を盛って、酒器にはお酒を入れて、花入れには花を生けてと、

神山清子さんの世界観を実際に手に触れながらお愉しみ戴く事が出来ます。

 

 

 

神山さんの作品と一緒に入っていた栞の文には我々の想像を遥かに越えた苦労と努力の姿が綴られています。

 

陶芸界同様、料理界においても上辺のテクニックや最新調理機器を用いた『形』重視の料理がもてはやされていますが、

果たして100年後にも語り継がれるような料理人は今の時代にいるのでしょうか?

 

このドラマを機に日本人が、本物の芸術について考えるきっかけになればと切に願います。

 

 

沈潜


6月から厨房に薪火力による竃を設置しました。(上記写真左側。右側は炭火窯)

理由は簡単。薪火による調理が最も煮炊きものの味をより美味しくするからです。
薪→炭→ガス→IH の順でどんどん味が悪くなり、更にはステンレス素材の調理器具が、
素材の風味を奪い取ってしまうという事も昨年秋に三重 月山の藤原さんに教えて頂き、
調理器具全般を鉄製、竹製、木製、ホーロー製、ガラス製といったものに全面切り替えを行なっております。
包丁がその最たるものです。

素材の味や風味を如何に活かしきるかが私が目指す料理の真髄でありますので、
調理技術の向上はもとより、調理器具や熱源を素材に併せて選ぶ事も重要であります。

 ひたすら素材と向き合い沈潜する中で、今までの世にはない美食の境地を
創り出す料理が生まれるものであると信じています。


山を下る。

 

カウンター席の料金をお一人様 15,000円(お飲み物代金、サービス料、消費税別) 

と改定し、内容や時間のボリュームを省いたよりシンプルな料理構成と致しました。※以前はドリンクペアリングセットで¥30,000円でした。


カウンター席を新たに設けてリニューアルオープンした2015年から現在まで。

常に高いレベルの彼方を探求して参りましたが、

周りも視ずにあまりにも鋭く高い山まで登り詰めていた為、一旦劔のような山を降り

皆様から愛される地方の穏やかな里山を目指してまたゆっくりと登って行こうと思います。

もちろんこれからも高いレベルを目指してやって行きますが、今までのように莫大なエネルギーと

費用を使って食材や調味料など全て最高級のものを揃えることは辞め、今後は地元で採れる中で

無理なく持続可能な美味しさを追求していきたいと思います。

 その分コースの価格も下がり、時間も短くなりましたが満足度は以前にも増したものに仕上がると感じています。

 

以前はカウンター席の予約が入れば一週間前から気を張り詰め、コース内容が大方決まれば料理一品づつに合わせた器、御膳、箸、箸置きを決めたら次はペアリングのお酒とお茶、温度や酒器や茶器と…前日当日はとにかくあらゆる業務に追われ、翌日は何も手につかない程疲れ果ててしまっていましたが、現在では楽をするという意味合いではなく、7.8割の力でこちらも余裕がある状態でも充分にお客様に満足して頂けるレベルまでやってきました。

 

今回の価格改定を行うきっかけは、映画の上映時間や高級料理店のコース時間が

どんどん長くなっていて、しんどいという意見を多く聞くようになったことです。

 

どんなに素晴らしい映画や料理でも、お客様にとってはひとつの娯楽に過ぎず、

こちらの想いを全て受け止めろと言わんばかりに長時間押し付けているだけではいけませんので、

現在はお客様がしっかりと集中して愉しんで頂ける時間内に季節感やこちらの想いを 

乗せれるようなコース内容に出来るよう、編集真っ最中であります。



 

GREEN BOOK

 

照井利幸さんのブログで紹介されていて

ずっと観たかった映画を先日シネマ尾道で観て来ました。

 

2時間強でしたが、始めから終わりまで

あっという間。余韻も清清しく素晴らしかったです。

 

この映画のような受け手に何かを考えさせる

深いメッセージのある料理が作れるように。

 

 

 

創業十周年

 

2018年11月 お陰をもちまして福山市三之丸町で会社を創業してから十年を迎えることが出来ました。

 

このお店も開店から5年半が過ぎ、すこし落ち着きかけた矢先。今夏の西日本豪雨災害が起こりました。

 

一週間以上の断水や、予約のキャンセル続出、それに伴う影響での売上げ低下など。

 

この一年は本当に様々な事を根底から考えさせられる一年でした。

 

その中でもお店が上を向いて成長出来たのは、ランニングコストや無駄な経費を極限まで省き、

十年の歳月を懸けて作り上げたこのお店の業態だからこそだと思います。

 

これからもぶれることなく、一日一組のお客様に真心込めた料理やサービスをただひたすら愚直に行い続け、

地元の皆様に誇りに想って頂ける店作りを念頭に置いて精進致しますので今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

以下、今年に行いました店舗改装部分です。

 

 

カウンター内の壁を『瀬戸漆喰』といわれる岡山の石灰や広島の牡蠣殻、竹チップで作られた

自然に優しい漆喰を私が自ら掌で塗り上げました。

 

入り口の扉をカウンター材同様の樹齢500年越えの御神木で仕上げました。

周りの漆喰はカウンター内同様、瀬戸漆喰をまた私が掌で塗り上げました。

 

カウンター席の椅子を岐阜高山の熟練職人さんが釘を一切使用せず作り上げたものに。

デザイナー岩倉榮利氏の『真に日本が生み出したオリジナルデザイン』のコンセプトになによりも共鳴しました。

 

二階席テーブルを奈良吉野杉の樹齢約120年の一枚板テーブルに総入替えしました。

材木屋や資材屋から原料を仕入れて、木材加工から施工まで全て私が手作りで仕上げました。

椅子も座り心地を重視した無垢材のものに総入替えしました。

畳も備後畳表に総張替えしました。

 

金重陶陽

 

私が最も尊敬している人物であり、陶芸家の金重陶陽さん。

同年の唐津の中里無庵さんや、一回り年上の大藝術家 北大路魯山人氏。

その他、錚々たる陶芸家が本流の桃山陶を超えようと、切磋琢磨して日本の芸術を盛り上げた昭和の時代。

  

その中でも陶陽さんの作品には品格、土味、凄味、美しさ。

そのどれを取っても、日本の陶芸史上最高峰であると私は感じています。

    

五十代中頃から晩年までの陶印を『ト』とし、

田井山の田圃の下にある観音土と呼ばれるねっとりとした土味豊かな土を用いた作品の評価が高いですが、個人的には陶印『土’』とした三十代中頃から五十代中頃までの室町期に迫る山土を多用した野趣溢れる作品が好きです。

当時は極貧かつ内向に沈潜しながら生み出された作品ばかりですから、自ずと備前焼のアイデンティティーがこの時代の作品にはあるように感じます。 

今の自分と世代も重なりますから余計にこの時代の作品から沢山の力を貰っています。


そんな陶陽さんの作品に実際に手で触れて頂いて

その素晴らしさを知って頂きたいので、これからも

手に届く範囲の作品収集は続けていきたいと思います。

 

備前 緋襷 酒壷  土’印

 

 

備前長皿 六客揃 長ト印

 

 

窯変徳利 土´印

 

 

緋襷向付 ト印 晩年作品

 

 

窯変深向付 短ト印 最晩年作品

 

 

毎晩、陶陽さんとの会話が何よりの愉しみ。

 

 

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farm to table


 カウンター席のコース料理の野菜を、当店の予約当日のお客様の為だけにその日収穫して戴いた新鮮な無農薬野菜を三原市本郷まで仕入れる、【無農薬野菜の当日便】を9月から初めました。


この取組みはずっと絵空事で考えてはいたものの、中々実現まで漕ぎ着けるとなると時間が掛かりました。


農家さんには朝一から野菜をウチだけの為に採ってもらい、三原市本郷駅まで無梱包、荷台にドサッと持って来てもらい、私が本郷駅まで向かって全ての野菜を大切に包み、すぐ帰りの電車に乗るという中々スリリングな仕入れです(汗)


今まではある程度コースの内容が決まったらその内容に併せた野菜を仕入れていましたが、この取組みを始めたらそうはいきません。


7割方は内容がわかりますが、残りの3割は全くの未知な野菜が来るので、店に帰って営業までの約6時間で何と何を併せてどれをどう料理するかは経験や勘、閃きなど、今までは出来なかった料理も次々と生まれ、新鮮な驚きを感じています。


そして何より海と里の旬の出会いものが紛れもなく器の上で表現出来る幸せを感じています。


一年を通しての海産物はもちろん、夏場のじゅんさい、鮎に続き、鮮度や味、香りに妥協出来ない野菜の当日便が実現出来たのも、久井のスーパーファーム梶谷農園で働いた後に独立された、長森さん&ヤッサンの有機農園『Myrtle Rain Pickles』さん有っての事です。


愛情込めて育てられた生命力漲る季節の野菜を堪能して戴けたら幸いです。




北大路魯山人

 

北大路魯山人氏が日本の藝術全般に遺した多大なる影響。

その凄味の一端がこの器たちからも伝わってきます。
数百年の歴史を閉じた京都の老舗料亭から譲り受けたものや縁あって頂いたものなど。
常に座右に置いて日々、美意識を高めていきたいと思います。
私が料理の世界に入って最も影響を受けた人物であり、
それがなければこんな偏屈なお店になってなかったと断言します。(笑)
美意識に関しては彼を超える人物は今後もなかなか出てこないでしょう。
 

織部 菊花彫文平向付 黒田陶苑識箱

 

 

備前土 割山椒向付

 

 

灰釉 一尺長方皿

 

 

TEA FACTORY GEN 〜 ティーファクトリーゲン / 玄

世羅で在来種の日本茶を無農薬栽培されている
『TEA FACTORY 玄』さんの茶畑とご自宅に行ってきました。

手摘み”煎茶”のネイティヴな旨味。
お茶の花を乾燥させた”花茶”のトロピカルなふくよかさ。
屋形船や砂浜に茶葉を敷き、そこに吹く潮風で乾燥させた”浜茶”の穏やかな余韻。
”釜炒り茶”の上品な香り。
”ほうじ茶”のインパクト十分な風味。
”玉露”の本来の甘みと熟成への可能性。
そして日本食にも違和感なく愉しめる”紅茶”。

このようなバラエティに富んだ品揃えと、
お茶作りに対する考え方や方向性が何より心に刺さりました。

以上の点から、少しでも多くの方に本来のお茶の味や多様性を味わって頂きたいので、以前までは予約でのみ提供していた『ティーペアリング』をカウンター席のコースにインクルードして玄さんの7種類のお茶を料理に併せて茶器や温度を変えて全てのお客様に愉しんで戴けばと思います。
29歳の青年が本来の日本茶の姿を伝える為に活動していることに、美しい日本の未来を観たような気がします。
彼と共通した思いは『日本が持つ独自の文化や美意識は最高にカッコいい』という感覚。
先人たちが作り、伝え、守ってきた伝統や文化に誇りを持ち、この国の美しさや素晴らしさを仕事を通じて表現出来る尊さを彼らから改めて感じさせて頂いた気がします。

中村和樹展 明日香画廊


三代で追い求める『中村の緋』

観音土を使用した本物の『備前焼』

陶陽さん、道明さんから中村家が

受け継いだ備前焼の心と技術。

全ての集約が和樹さんの作品となり

作品を通して備前焼の魅力を改めて

世界に発信することになるでしょう。


当店でもこの夏から使用する鮎皿を

オーダーして使用しておりますが、

和樹さんの作品は本当に純朴で

嘘が無く、料理に寄り添う優しい

器です。今後は毎年のように備前 

伊部を訪れて器をオーダーさせて

頂く事になる生涯のお付き合いと

なれるよう、しっかりとお店を

存続させなければなりません(大汗)

カウンター席をリニューアルしました。

 

 この度、岡山県新見市にある日尾山上神代八幡神社に聳え立ち、

町の指定重要文化財でもあった樹齢500年の町内一の大木であった杉の木をご縁あって使わせて頂き、

1階カウンター席をリニューアル致しました。

大木の生命力や迫力のある持ち味を存分に活かした仕上がりになりました。

(写真では迫力が全く伝わりません涙...)

 

 

 今回の大工工事一式は、地元 久保中学校の先輩で大工の寄國さんにお願いしました。

僕と同級生の妹さんに会社のロゴを8年前にデザインして頂いた事も何かの縁だと感じています。

 

近場の材料でいい木が入ったらカウンターをやり変えようと話をすること約一年...

想像を遥かに超える崇高な木を使わせて頂けるのも抜群のタイミングと巡り合わせによるものです。

 

 無垢の吉野檜の一枚板の美しさや気品はありませんが、野性味溢れ野山を想わす

自然な風合いが当店にピッタリで物凄く気に入ってます。

 

ものづくり

 

2017年

 

今年はものづくりの方々に直接会いに行く機会を増やそうと年明けから精力的に活動しています。

 

新年一発目は備前焼 中村眞、中村和樹親子の工房のある伊部へ。

百をゆうに超える備前の作家さんの中で眼に留まったのが和樹さんの素朴な作品でした。

 

お昼前に伺って最初の小一時間で夏の鮎の塩焼きを盛り付ける器のオーダーを和樹さんにお願いし、

そこから日も暮れる七時前まで延々中村親子と僕の三人で盃を酌み交わせました笑。

 

なにをつくるにしてもその人が何を考え、どういった思いでものづくりをされているかという部分はかなり重要です。

そこが自分のものづくりに対しての考えと同じような気持ちの方で無いと、とても長いお付き合いは出来ません。

 

彼らに出会えて良かった!と心から思える位、ものづくりの人間とはこうあるべきだと

お二人からつくづく考えさせられる貴重な時間でした。

これから中村家とは毎年盃を酌み交わすことになりそうな予感がします、、、

 

 

一月末に伺ったのが、沼隈でウバメガシや梅の木を刳り貫いて

スプーンやフォークを一本一本手作りで作られている山脇さんの工房。

 

昨年末フルオーダーしている会席料理の〆の鯛茶漬けで使用するレンゲと、

初夏のじゅんさいをすくうスプーンをオーダーしてきました。

レンゲは三原の漆芸家 田代さんに合鹿椀や会席膳と合うような漆塗りに仕上げて頂きます。

 

原料となるウバメガシと梅の良質な材が一度に手に入るという理由で、毎年和歌山の山に入って

自ら選定し、三年以上乾燥させ、一本づつ手間隙かけて作られる一点物の作品も非常に求めやすい価格で

販売されています。現在は定年されて悠々自適の作品作りに励んでおられますが、それまではお勤めされながら

二束の草鞋でやってこられた分、世間の金銭感覚や一般の方の気持ちをより理解されておられるからこそ、

販売価格にも真面目で実直なものづくりの人間のあるべき姿があらわれています。

山脇さんもこれからどんどん作品をオーダーさせてもらう予定で、すごく素敵な出会いでした。

 

 

そして二月の上旬にいつもお世話になっている三原市本郷の有機農家さんの所へ伺い、

近所の居酒屋さんで普段話せない様々なお話をさせて頂きました。

このお二人が存在しないと当店では無くなる程のインパクトを持った、量最重要人物二人です。

その数日前に当店に食事に来て頂けたので実際に自分たちが育てた野菜がどういった形で

提供されているかも五感で味わって貰えたので、これからより一層、

農家さん料理人が同じイメージや気持ちで一皿を作り上げることが出来ると感じています。

 

飲食店とは映画にも似た総合芸術であり、登場人物である魚、野菜、肉、陶磁器、漆器、調度品全般の

力の積み重ねでしか、お客様が感動して戴ける時間を作ることは出来ないと信じています。

 

 

お客様にとって、三時間ほどの人生の中のほんの僅かな時間ではありますが、

その僅かな時間をより鮮やかな想い出に出来るよう、これからも冒険は続きます。

 

 

 

 

 

         

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2017

あけましておめでとうございます。

昨年12月から1月中旬頃までバタバタした状態ですが、大晦日、元旦、本日とお休みを頂きまして
昨年を振り返り、今年の行う事などを考えております。

2008年11月に開業して早8年が経過し、ようやく自分のやりたいことや進む方向と
お客様が喜んで頂けるものが同じ方向に向かい、この3月で丸4年を迎えるこのお店も順調に成長させて頂いております。

『地元のお客様に喜んで頂き、誇りに思って戴けるようなお店』を念頭に、これからも常に謙虚に精進して参りたいと思います。

 

昨年末、三原市在住の漆芸作家 田代昭夫さんに一階カウンター席でお出しする〆の『鯛茶漬け』で使用する、

合鹿椀、会席膳、レンゲ、箸置きなどをフルオーダーさせて頂き、数年がかりで4セット作成して頂きます。

※写真はイメージです。

 

日本の伝統工芸の文化を次世代に継承する事は当店の使命として、今後も積極的に行っていかなければと考えております。

来週には備前焼の作家さんに直接お会いして器のオーダーも予定しております。

    


この春からは昨年から行っている完全天日塩の製造を本格化すべく、完全天日塩製造工場を建設し、

当店で使用する全ての塩を自家製造する予定です。 そこから波及して漬物、味噌、醤油なども数年がかりで計画しております。

 

 


『真味只是淡』

 

当店の屋号も書いて頂いた、大本山 西國寺 麻生裕雄副住職に一階カウンター席に飾る書をこの度書いて頂きました。

 

《菜根譚》の一節、

醲肥辛甘非真味  真味只是淡 神奇卓異非至人  至人只是常 より。

 

訳:濃い酒、脂っこい肉、辛いもの、甘いもの、このような濃い味はほんものの味ではない。ほんものの味はただ淡白なものである。

神のように奇異で才能あふれた人が至人ではない。至人というのはごく普通の人に見えるものである。至人=道をきわめた人

 

開店日にもお越し頂き、公私にわたり大変お世話になっている裕雄さんに文字もおまかせしました。

当店の目指すもの。私の目指す人間。そのどちらも含んだ素晴らしいエールを頂き、本年も頑張ります!

 

 

Experience japan.

この度、多くの方々の力をお借りして外国からのお客様の受け入れを開始することが出来ました。

※現段階で英語、スペイン語に対応致します。

 

五年先、十年先に当たり前のように海外からお客様が訪れるようなお店にしたいと考えております。

 

海外は勿論、他県から訪れるお客様をもてなすには地元への深い見識と愛情が必要です。

今回の取り組みを開始した理由として、地元の文化や歴史を今一度自らが学び、世界からのお客様の生の声を受け入れることによって、店としてもう一歩前に進めると思った点が一番の理由かも知れません。

 

今世界中は近代化によってより近いものとなり、世代間や男女、人種のボーダーも良い意味で無くなりつつあります。

尾道の町は昔から他の地域からの方を受け入れる中で、異なる文化も取り入れながら自らの文化を発展してきました。

 

当店も世界各国の郷土料理の技術や文化を受け入れながら自らの日本料理も進化出来るよう、

何事にもボーダー無く、謙虚に取り組みたいと思います。



     

一期一会


今回は珍しく人物について記してみます。今まで自分の人生の中で、そしてこの店の在り方をも決定付けるほどの最も大きな出会いが今から三年前の2013年にありました。僕が中高生の一番多感な時期に熱狂的に好きだったロックバンド『BLANKEY JET CITY』のベーシスト照井利幸さんとの出会いです。照井さんがツアーで尾道を訪れたことがきっかけでこの町を気に入って下さり、この町に住んで音楽の創作活動を行っていたのが2013年初夏頃からの約一年半。一枚の素敵なアルバムを作り上げ、この町を去って行かれました。短い期間でしたが僕にとっては頭を殴られる位のインパクトのある大変貴重なものでした。当時の自分は飲食店も3店舗経営し、これから益々多店舗化しよう!という時期に『本物の中の本物』に出会い、親しくさせて戴く中で純粋な音楽への愛や全てを賭けて創作活動に取り組む姿を見て自分の中にある血がゆっくりと本物を目指す道へ向かって行き、経営していた他の二軒の店も閉めて、より自然な美しさや旨さをシンプルに表現することを模索し、今の自分に繋がります。

そんな尊敬する照井さんの快諾を得て、備後茶量ウェブサイトの背景やTOP画像に、照井さんが尾道に住んでいた時に撮影した美しい尾道の写真を使わせて戴いております。※他の写真は『PHOTO』ページをご覧ください。

照井さんは今、東京目黒で一から服をデザインし、作り上げる『THERE』というブランド、ショップを立ち上げて服や音楽など精力的な創作活動を行なわれています。いつかまた尾道にふらっと立ち寄られた時に、尾道の懐かしい思い出や情景が浮ぶような料理を作れるように。『おかえり』という気持ちを伝えれる料理が作れるように。精一杯、今を生きなければなりません。




 

 

 

世羅の夏鹿

 
この夏から当店で提供を始めました世羅の夏鹿。

今回戴いた鹿は、初陣としては申し分ない50kgの脂がしっかり乗った雄鹿。
非常に柔らかな食感が特徴的で、あっさりとした中にも
野山の風味豊かな味わいが口全体に広がります。

夏にピッタリの肉料理で、コース料理にさらなる厚みを加えてくれます。

鹿脂から取った油でじっくりと弱火で焼き、
鹿の骨や血液で取ったスープに世羅の野菜と醤油を合わせた
ソースでお召し上がり戴く『夏鹿の冷たいステーキ』
 
素材全体を使って料理を仕上げる事は、当店のどの料理にも共通します。


備後表


当店カウンター席用にオーダーしていた
備後が誇る日本一の畳表である備後表と高麗縁で仕立てた畳が完成しました。

お客様との三時間弱の僅かな時間ですが、料理を通して日本の素晴らしい文化を
五感で感じて戴きたい想いから、カウンター席では備後表の心地よい風合いをお愉しみ戴けます。


こちらの備後表は、ご高齢である浦崎の吉田さんが栽培し続けている瀬戸波という昔からの品種のい草を
沼隈で、いや日本で唯一となった手織り中継ぎ表の職人である来山さんが
丹精込めて織り上げた大変貴重であり、正真正銘、幻の『備後中継ぎ表』です。
※上記写真(手織り中継ぎ表の唯一の職人 来山純平さんと備後表)

織田信長が安土城天守に「畳は備後表に高麗縁」として用い、
豊臣秀吉を祀る豊国神社に備後表が使用された記録も残るほど
古から大切にされてきた文化を我々地の人間が守り、伝えていく使命があります。


早速、カウンター席 足元に設置しました。
い草の香りと心地よい肌触りがなんとも言えません。

高麗縁が非常にクールな印象を与えます。





手作りの完全天日塩


この春に採取した海水を火を一切使わず、ゆっくりと約三か月間 
山波の屋上で太陽と風の力を借りて作り上げた完全天日塩の初陣が完成しました。

手前塩ですが、こんなにも美味しい塩に出会えたのは塩二郎以来です。

非常に印象深かったのは、子どもに塩を食べさせると美味しい美味しいと言って食べ続けた事です(笑)

この塩が味にもう一押ししてくれると信じています。



夏の目玉食材


夏の定番といえば、『天然鮎』です。
世羅町 芦田川上流でご予約当日のお昼前に獲れた天然鮎を、
活かした状態で店まで運び、炭火焼にする
『踊り鮎の塩焼き』は是非召し上がって戴きたい一品です。
(6月〜9月 会席、極み会席コースのみ)

ご予約当日に私が世羅まで車を走らせ、芦田川上流を知り尽くした
世羅で断トツ腕一番の漁師さんから直接活かし鮎を頂きます。
(因みに先日は二時間で202匹の釣果です(笑))

一年を通して食材の中で最もデリケートで最も手間や気を使う大変な食材ですが、
その全ての苦労を吹き飛ばすほどのその鮎の旨さを
伝えたい一心で原価や労力度外視する4カ月でもあります(汗)。

当店の鮎の塩焼きは東京のガストロノミーでお馴染みの15.6cmの活き鮎を3.40分焼くものとは全く違うものです。





続いて夏といえば『天然うなぎ』。

こちらは福山市の芦田川下流で獲れたものを活かした状態で漁師さんから戴きます。
こちらも希少価値が極めて高い天然素材です。
(6月〜9月 会席、極み会席コースのみ)

夏鱧、鉄砲鱚、虎魚、飯借など夏の海の幸と併せて愉しむ
今だけの夏の料理を是非ともお愉しみ下さい。


近代、現代の酒器


料理を引き立てるお酒を愉しむのに重要なのが、酒器です。
当店のコレクションの中から一部をご紹介します。



岩田久利作 硝子盃いろいろ


人間国宝 中里無庵作 /  斑唐津 ぐい呑
(高台脇に掻き銘『タ』のある無庵本人作。)



西岡小十作 繪唐津 徳利とぐい呑三種
大好きな作家さんですが、なかなか気安く手が出せません(涙)



中川自然坊作 粉引唐津 ぐい呑
今回、奇跡的に自然坊さんの未使用新品のぐい呑が入手出来ました。
ゆっくりと時間を掛けて育てていきたいと思います。



『うちに伊勢崎の緋襷があれば…』
 金重陶陽も羨んだ、伊勢崎満作 備前緋襷徳利


伊勢崎満作 窯変徳利 / 江戸末期 繪唐津 盃


金重晃介作 窯変鶴首徳利 / 水津和之作 ぐい呑


神山清子作 信楽自然釉 徳利 / 田中佐次郎作 斑唐津 ぐい呑


この様な趣のある酒器には、生酛の竹鶴が本当に良く合います。


基本的にお酒は嗜好品で好みがありますので、好きなお酒を好きな酒器で愉しんで貰いたいと考えております。

お酒はよく分からないから任せる。と言って戴けたら料理一品ごとに徳利やぐい呑、お酒、温度を変えて楽しめる【日本酒ペアリング お一人様 ¥3000円 カウンター限定】がおすすめです。

上記にありますような近代の作品から、桃山時代や江戸時代の骨董品でお酒を楽しめる大変お得なペアリングです。




Instagram


Instagram を始めました。

こちらでは毎月増え続ける(汗)調度品の数々や食材などをタイムリーに更新し、
食べることや美術品が好きな方、外国人観光客の方々に当店を見つけてもらえれば幸いです。

カウンター席では地元の常連さんは勿論。
尾道や鞆の浦、竹原などを訪れる観光客の方々にも是非ともご来店戴きたいと考えております。

じゅんさい


ご予約の前日に摘んでもらう新鮮な三原のじゅんさいをカウンターではお愉しみ頂けます。

じゅんさいをいただいている池は二軒あり、
池と池は10km以上離れてはいますが、どちらもお隣の三原市にあり
非常に水が綺麗な点が特徴でもあります。

初夏を彩る貴重な食材です。




完全天日塩


満月 大潮の夜、向島 立花にて海水を300ℓ採取しました。

昨年伺った塩二郎さんに塩作りについて
様々な事を教えて頂きました。

沖縄など海が透き通った所の海水で塩を作るより、
瀬戸内の様々な栄養分を含んだ海水で塩を作るほうが格段に旨く仕上がる事や、

その海水を火を一切使わず、じっくりと時間をかける事により、
より一層、旨味の乗った塩に仕上がる事など…

それを踏まえ、満月 大潮の一番エネルギーに満ちた尾道の海水を、

太陽と風の力を頂き、三か月以上かけてゆっくりと塩を作っていきます。


海と月 風と太陽


見えない自然の力を頂き、より深い味わいの料理を目指して 地の塩作りがスタートしました。





井上萬二 前大峰



お二方ともに人間国宝である井上萬二さんの白磁線 小鉢と、前大峰さんの寶相華唐草模様膳です。

圧倒的な迫力で語りかけてくる凄みのある作品に出会える事も、この仕事の醍醐味であります。

自然を敬い、シンプルな美しい姿は私の目指す料理でもあります。


現代芸術と有機農家


先日、隣町 三原市で活動されている陶芸家さん、漆芸家さん、そして
いつもお世話になっている有機農家さんの所へ同業の友人と行って来ました。

古式の穴窯を築き、三度、四度焼きを行い
呼び釉など一切せず、自然釉がどっぷり掛かった古伊賀の美しさを追い求める陶芸家 片山雅昭さん。

1350度を超える炎で焼き締められた土鍋、焙烙鍋、粉引ぐい呑を戴きました。


お二人とも漆芸作家の田代さんご夫婦。

自ら竹を細工、編むことから始めて仕上げる籃胎漆器やお椀、日常食器を拝見させて頂き、
オーダーさせて戴く予定のお椀などについても具体的な話しが出来ました。


いつも力強い野菜を届けてくれる
坂本農場、GENTENファーム、マートルレインピクルス、瀬戸ふるさと農園の
4軒からなる有機農家のグループである【ゆうきの環 かざぐるま】の皆様の所へも伺う事が出来ました。


こちらはカウンターのお客様の為だけに、マートルレインピクルスさんが予約前日午後に収穫して戴いた無農薬野菜をクール便で送って頂く『マートルスペシャル』です。

年に1.2度は最低でも畑に伺って実際に顔を合わせてお話しすることがとても大切な事だと思います。


当店一階カウンター席で使用する調度品のほとんどが骨董品ですが、

今を生きる現代作家さんが継承されている日本の技術や文化を
我々飲食店が応援していく事も使命であると強く思います。

信楽焼 神山清子


信楽焼 神山清子さんの平向附、六角向附、自然釉徳利です。

信楽のやわらかさ、素朴さ、女性作家さんにしか出せない魅力が詰まった作品たちです。

春の山菜料理を盛りたくなります。


近代硝子酒器


津軽びいどろ 大川薫さんの徳利と盃、岩田久利さんの盃、壹谷旭さんの盃です。

コース中盤から終盤にかけては、
土ものの徳利とぐい呑で常温〜熱燗の地酒に限りますが、

序盤は色鮮やかなガラスの酒器で呑む冷酒が最高です。


春の訪れ


ウチの竹林です。

定年退職した父が管理してくれているおかげで
毎年2月下旬から少しずつですが、採れ始めます。



この冬は暖冬の影響や、昨年の降水量などから
かなり豊作の年になるらしいです。

昨晩から早速、お店でもお出ししております。
たけのこの風味もそうですが、木の芽の香りに包まれると
いよいよ春が来たと心躍ります。


京都など、平地で夏場の雑草刈りや赤土を入れたりして
育てられたたけのこは、アクもほとんど無く、色も白く美しいですが、
ウチのたけのこは夜明け前に土に顔を出す前のものを食べても少しアクがあります。

素材でいうと、京都のものに太刀打ち出来ませんが、
掘り立てを直ぐに調理すれば、風味も味わいも格別です。


しばらく早起きの日が続きます(汗)


骨董収集の毎日


年末年始にかけて手に入れた骨董の器たちの中でも、
特にお気に入りのものを一部ご紹介します。


江戸後期 絵志野向附    
志野焼の古い向附をずっと探していた所、
私が美術品全般で大変お世話になっている方にお譲り頂きました。
この冬一番のお気に入りです。


明治 九世坂高麗左衛門 木の葉形向附
萩焼の古いものを探しても茶器や花器が多く、
なかなか気に入った揃いの器が無い中でようやく見つけた器です。
幕末、明治、大正と激動の時代を生きた九世の
深い人間性が伝わる作品です。
湯治をするとその美しさに更に磨きがかかります。

昭和 輪島塗 山田平安堂 塗匠 呉藤友乗作 金箔乱挽煮物椀
会席料理のメインである椀物を美しく引き立てる逸品。
五寸と、幅広で深みも充分なので非常に使い勝手も良く気に入ってます。

江戸後期 黄瀬戸向附
黄瀬戸のなんとも言えない色合いが経年によって深みも増した逸品。
会席料理の終盤を彩ります。

昭和 輪島塗本堅地扇面蒔絵煮物椀 塗師 石昌斎 蒔絵師 正峰
美しい扇の蒔絵が全面に彩られた逸品。
しっかりとした仕事が成された塗りの椀は、
本物にしか無い佇まいがあります。


昭和 絵唐津 湯呑 中里重利
凛とした佇まいが素敵な湯呑みです。
高台に顔を出した良質な唐津の土を見ると思わずうっとりします。


田野屋 塩二郎

今日は車を走らせること四時間。

高知県安芸郡田野町で完全天日塩を作られている
塩職人、田野屋塩二郎さんの所へ行ってきました。

塩二郎さんの一般小売用の塩を当店では使用していますが、
生産量の約8割がオーダーメイドということで
今回いろいろと塩についてお話をさせて頂きました。

塩の大きさは0.1㎜から30㎝まで。
甘さや苦さなど味も細かに調整もされ、
塩の中にトマトやニンニクなどの味や色を入れることも出来て、
全国各地の海水でオーダーの塩も作られて…と、兎に角、想像以上の物凄い方でした。

看板料理である鯛の浜焼きと穴子の塩たたき用の
専用塩について、色々とお話しさせていただく中で更に美味しくなるヒントがありました。




讃岐漆芸 刳り貫き盆




一階カウンター席では、料理、器がより映えるように、
料理ごとにお盆を変えて提供させて頂いております。

そのお盆のほとんどが香川県の讃岐漆芸の品です。


一本の木を手作業で刳り貫いて作られた品々。

この美しさも是非、料理や器と一緒に楽しんでいただけたら幸いです。




合鴨農法米 こしひかり



今日は米の仕入れに三原市久井町にやって来ました。

当店で使用する米が10月から、
三原市久井町産の合鴨農法無農薬米コシヒカリになりました。


初夏にはこちらの農家さん達が管理し、
合鴨農法米の田んぼに使う水を供給している
農業用水池に生えたじゅんさいを頂きます。


じゅんさいから繋がった縁。


こういったことは素材に徹底的にこだわっていると良くある事です。












いちじくの木


今日は無花果の木を一日中燃やしています。

燃やした後の灰を陶芸の釉薬に使用します。

私の生まれ育った尾道市山波町は無花果の産地です。



竹林を揺らす気持ちのいい秋風

畑には秋桜 栗の木 色あせた緑 

秋晴れの空と穏やかな尾道水道


この美しい風景を料理や器 店全体で表現したいと、

自然に囲まれてまた力が湧いてきます。





Pablo Picasso


福山市の美術館でピカソ展が開催されています。


休みの日に美術館に行く事も多いですが、
今回のピカソ展は前々から楽しみにしていたので
すごく有意義な休日となりました。


幼いころは絵を描いたり、工作して何かを作ることが好きでした。

今もその延長線上で、
好奇心旺盛でクリエイティブな
こころだけは死ぬまで大切にしたいと思っています。





松茸


秋の味覚の王様、松茸です。

松茸ももちろん、地物です。
今回は福山市の加茂の奥で採れたものを
福山市の八百屋さんで購入しました。

この時期のメインである、
『秋鱧と松茸のお椀』
に欠かせない食材です。




岩田藤七



近代ガラス芸術の創始者である、

岩田藤七さんの花瓶、器です。


まだまだ私の知らない日本の芸術は山のようにあります。


こういったものもお客様に伝えていければと思います。













作陶

2013年からお店でお出しする器を自ら作陶しています。

約150点ほど作ってみて改めて古の陶工の素晴らしさを痛感し、
しばらく陶芸から離れていましたが、
掘り出した粘土や手作りの灰釉薬の水簸も出来てきたので
少し暑さも弱まるお盆明けからまた再開しようと思います。

料理同様、私の目指す陶芸は地元の材料を使い、
電動ろくろや電気窯はもちろん、
電気や近代科学を一切使わずして作り上げることです。

地元の山から掘り出した粘土で作った器に、地元千光寺公園の桜の木や
いちぢくの木などで作った灰釉薬を掛け、
手作りの窯で焼成する純備後産の焼きものです。


この冬までに窯焚きが出来るよう、ご予約の無い日は窯作り・作陶に没頭します。



秦森康屯

お隣 三原市出身の画家 
秦森康屯さんの作品 『アネモネ』

『風の花』という花の意味や、
『儚い』という花言葉であることが気に入って店内に飾っています。











器 美術品について

一階カウンター席でお出しする器は江戸時代のものが中心で、
最近のものでも昭和の始め頃のものです。

その当時の人びとの暮らしは正に自然と共にありました。
自然と同化した職人が残した器の中には
崇高で、魂をえぐられる程の美しきを纏ったものがあります。

器についても備前焼や萩焼、讃岐漆器など
近場のものを中心に揃えていますが、
唐津や美濃、瀬戸、伊賀、信楽など、全国の器を
会席料理の中で織り交ぜながらお楽しみ頂けたらと思い、
日々器収集に没頭しています。


絵画や美術品についても同じように、備後に所縁のある方々の作品が並んでいます。
※上記写真の絵は昭和21年に尾道観光協会が設立記念として小林和作さんに依頼した作品です。

地元檜の一枚板のカウンター、地元楢の手作りの椅子、備後表の畳、

徐々にですが店内設備も備後の職人が作る備後のものへ替えていきたいと思います。







概念・思想・哲学

昨今の過度な贅沢三昧オンパレードの飽食に対して強烈な違和感と嫌悪感を感じずにはいられません。

お店から遠く離れた全国各地・世界中から良質な食材を巨大資本で買い漁る行為も同様です。

その土地で生まれ育った料理人がその土地の鮮度抜群の生命力漲る食材を使って作る料理こそが本当の意味での料理と言えるのでは無いでしょうか。
 
料理においても科学発展著しい昨今ですが、備後茶量の料理は正に間逆を目指し、歩んでおります。 木や竹、土鍋といった自然素材の調理器具や、薪や炭の火力を使い、なるべく昔の調理場の施設化を進めています。 

料理や器、日本という国を突き詰めていくとそこは『自然そのもの』です。 自然に如何に近づけるか。 そう考え、調理場施設はもとより、 料理人である私自身が自然により近づけるようにと努めて参ります。 


どの業界にも言える事ですが、情報共有が容易な現代において飲食業界は金太郎飴とも言える状態です。 

目先の繁盛や名声に欲を出し、真に思想や哲学を抱いた料理を味わう事が困難になっています。

その点からも私は食べ歩きや視察といった他店を勉強に行く事は滅多にありません。それは上記に述べたように良いと感じた事を真似したりする事で長期的に観ると『個性』が育まれないからです。

ひたすら目の前の食材、地元の食文化、自身に沈潜する事で初めて今まで世の中に無い価値を見出す料理が産まれると思うからです。

それとは正反対に、書籍では文学や思想、哲学書。エンターテイメントでは美術館や映画、ライブ、舞台など他分野を沢山見聞するようにしています。

あくまでレストランはお客様に『 楽しい空間 』を愉しんで頂く事ですのでレストランでは今まで考えられなかった演出含めて様々な取り組みを自店にならではの捻りを入れて落とし込むように努めております。

『日本料理』といっても人類史から観ると僅か数百年ほどの歴史です。


私は料理を通し、心根に流れる太古の血を呼び覚ますような人間本来の喜びの形を探求していきたいと思います。
 


 

リニューアルオープン致しました。

2013年3月に備後茶寮としてオープンしましたが、

この度、2015年7月に一階カウンター席を新たに設け
『備後茶量』と屋号も変えてリニューアルオープンしました。
こちらのウェブサイトも私自身が作成、デザイン、編集等全て行っております。
その為、見苦し点が多々あると思いますが、どうかご容赦ください。
BLOGでは、当店のお客様並びにこちらをご覧の方々に
当店の事をお伝え出来ればと思います。
                         備後茶量  亭主 髙田 昌典